Web Syllabus(講義概要)

平成30年度

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科目ナンバリング:ECP-335
社会保険論 I 前川 正
選択  2単位
【経済】 18-1-1110-4468-003

1. 授業の概要(ねらい)

 社会保障は、国民の生活の安定が損なわれた場合に、国民にすこやかで安心できる生活を保障することを目的として公的責任で生活を支える給付を行う仕組みです。我が国は人口の減少・超高齢化が世界の国々の中で最も早く進んでいると言われており、今後我が国の社会保障は難しいかじ取りを迫られる局面が続くと思われます。一方で、目を世界に転ずれば世界経済の見通しは一層その不透明さを増してきています。格差の拡大も指摘されています。国民の生活を守り、社会の統合や政治的安定を図る社会保障の重要性は一層増してきております。社会保険論Ⅰでは、誰もが利用したことがあり、なじみのある社会保険の一つである医療保険を中心に社会保険の基本的な考え方、仕組みを理解することを授業の狙いとします。授業は基本的に講義形式で行います。

2.
授業の到達目標

 社会保障は、3つの給付(福祉サービス、医療サービス、金銭)と3つの仕組み(社会保険、生活保護、社会福祉)に分かれ、それぞれの視点から捉えることで全体像を学習していきます。社会保険の一つである医療保険を通してその役割、意義について理解することを授業の到達目標とします。。

3.
成績評価の方法および基準

 定期試験結果及び中間レポート提出等により総合的に評価します。

4.
教科書・参考書

 椋野美智子・田中耕太郎[著]『はじめての社会保障-福祉を学ぶ人へ[第4版]』有斐閣アルマ(2017年)の内容を参考にして作成したパワーポイントの資料を基本的なテキストとして使用します。
 社会保険論Ⅰでは、同著の序章・第1章・第2章を基本にパワーポイントの資料を作成します。
 資料を必要とする場合は授業中に配布します。

5.
準備学修の内容

 学生の事前準備を支援する上で各授業の最後に次回授業のテーマを示しテキストの重要な用語、概念を指摘します。また各回の授業終了後に、質問コーナーを設置し学習者からの質問を受け付けます。加えて授業で使用したパワーポイントの資料を授業実施後の翌日までにLMSに登録しますので学習者の復習に役立てられるように整備します。

6.
その他履修上の注意事項

 「なぜ?」「どうして?」と常に理由を考える習慣をもって授業に臨んでください。「なぜ?」「どうして?」と考えていくと、それぞれの要素が相互に関連してくることが分かってきます。1つの制度の構造を学びそれと比べる事により次の制度を理解しそれらを積み上げて全体を理解していくことになると思います。社会人として羽ばたく前に社会の必要な仕組みを是非理解してほしいと思っています。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 オリエンテーション-授業の進め方、評価の基準等の概要説明
【第2回】
 社会保障を学ぶ意義・概念整理
【第3回】
 医療保険(1) 医療サービスを保障する仕組み
【第4回】
 医療保険(2) 被保険者と保険料
【第5回】
 医療保険(3) 保険給付
【第6回】
 医療保険(4) 診療報酬と薬価基準
【第7回】
 医療保険(5) 高齢者医療制度
【第8回】
 医療保険(6) 国民医療費
【第9回】
 医療保険(7) 医療提供体制
【第10回】
 生活保護-最低限の生活にも困ったら
【第11回】
 社会福祉制度(1)
【第12回】
 社会福祉制度(2)
【第13回】
 社会手当
【第14回】
 講義の総まとめ(1)
【第15回】
 講義の総まとめ(2)