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授業の概要(ねらい) |
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この授業では、アジアの中でも日本と経済的に一層関係の深い東アジア諸国に着目します。21世紀に入ってから、この地域は日本も含め、経済統合の動きに加速がかかってきました。広域にわたる経済統合(メガFTA)に向けた各国の努力も顕著になってきたところです。一方で近年では、多国間EPAやFTAによる自国経済の不利益を理由に、保護主義的な動きが世界的に見られるようになってきました。米国も含めた12か国で署名されたTPPに対する米国の不参加表明、英国のEU離脱などがそれにあたります。 しかしながら、東アジアにおいてはASEANを中心2015年末にはASEAN経済共同体を発足させ、さらにアセアン共同体(経済共同体、安全保障共同体、社会文化共同体)の実現を目指しています。またRCEP(東アジア地域包括的経済連携協定)の成立に向けて、日本を含め、ASEAN10国、中国、韓国、インド、豪州、ニュージーランドが断続的ではありますが努力を続けています。日中韓FTAの構想も同様です。 こうした中で、今後の経済活動を進展させていく学生諸君が東アジア各国経済の特徴や各国間の経済相互依存関係を理解することは非常に重要です。したがって、本授業では東アジア諸国経済の特徴を各国別を中心に理解を深めると同時に、事項別(国横断的)にも学習していきます。
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授業の到達目標 |
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・東アジア諸国の経済の特徴のポイントを説明できる。 ・東アジア諸国間および日本との経済関係を説明できる。 ・自分の意見や疑問を明確に人前で表現できる。
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成績評価の方法および基準 |
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議論への参加(発言)とレポート等の提出物(40%)、期末試験(60%)
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教科書・参考書 |
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テキストとして、牛山隆一・可部繁三郎『図解でわかるざっくりASEAN』(秀和システム)2014年を用います。必要に応じてプリントも配布します。 参考文献は外務省のHPの各国に関するページ(例えばマレーシアについては http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/malaysia/)、石川幸一・馬田啓一・清水一史編著『検証・アジア経済』(文真堂)2017年、黒柳・金子・吉野『ASEANを知るための50章』(明石書店)2015年、縮約された統計データは日本貿易振興機構アジア経済研究所『アジア動向年報』各年版、など。その他は各回で紹介。
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準備学修の内容 |
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各回の授業の復習を心がけてください。
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その他履修上の注意事項 |
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新聞に毎日目を通す習慣をつけ、世界の政治や経済の動きに着目してください。
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各回の授業内容 |
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【第1回】 | 授業の概要、東アジアの地理的把握 | 【第2回】 | 東アジアの経済・国別特徴(シンガポール、ブルネイ) | 【第3回】 | 東アジアの経済・国別特徴(マレーシア) | 【第4回】 | 東アジアの経済・国別特徴(タイ) | 【第5回】 | 東アジアの経済・国別特徴(フィリピン) | 【第6回】 | 東アジアの経済・国別特徴(インドネシア) | 【第7回】 | 東アジアの経済・国別特徴(ベトナム) | 【第8回】 | 東アジアの経済・国別特徴(カンボジア) | 【第9回】 | 東アジアの経済・国別特徴(ミャンマー、ラオス) | 【第10回】 | ASEAN経済の特徴(1) | 【第11回】 | ASEAN経済の特徴(2) | 【第12回】 | 東アジアの経済・国別特徴(中国) | 【第13回】 | 東アジアの経済・国別特徴(韓国) | 【第14回】 | 東アジアの経済・国別特徴(インド) | 【第15回】 | まとめ・テスト |
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