Web Syllabus(講義概要)

平成30年度

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科目ナンバリング:MAN-229
サービス・マネジメント II 小沢 健市
選択  2単位
【観光経営】 18-1-1130-3752-006

1. 授業の概要(ねらい)

 この講義では,前期に説明したサービスの種々の性質の理解に基づき,日本のサービス経済化とは何か,それは日本ではいつ頃に達成されたのかについて詳細に説明し,さらに,日本経済の一層の成長にとって,サービス産業の生産性向上が不可欠である理由を詳細に説明する.それらに基づき,サービスの生産性の向上,換言すれば,サービス人材の生産性向上はどうすれば可能かについて,最近の研究成果を紹介しながら説明する.
 以上の理解に基づき,受講生にサービス人材育成に関する課題や問題に対してどう対処すればよいかを学ばせることがこの講義のねらいである.生産性の高いサービス人材を育成するには,何が必要とされるのか,そしてそれを充足するためにはどのような教育や制度の改革が必要なのかを平易に説明したい.

2.
授業の到達目標

 日本経済の一層の成長には,サービスの生産性の向上が不可欠であるとの主張がなされているが,サービスの生産性はどう測れるのか,そしてどうすればサービスの生産性を高める人材は育成可能なのかを受講生に理解させることがこの講義の到達目標である.

3.
成績評価の方法および基準

 成績の評価は,期中に実施する小テストと期末試験の2点によって行う.前者のウエイトは40パーセント,後者のウエイトは60パーセントである.ただし,15回の講義回数の三分の一以上を欠席した受講生の評価はしない.

4.
教科書・参考書

 テキストは使用しないが,毎回講義時にプリントを配布する.ただし,欠席者には,原則として,配布しない.
 参考書:森川 正之 著『サービス立国論』日本経済新聞出版社 2016

5.
準備学修の内容

 毎回の講義の予習・復習のために1時間程度が必要である.

6.
その他履修上の注意事項

 聞きなれない言葉や専門用語が数多く使われると思うが,それらの言葉や用語は,講義時に詳細に説明するが,各自自らがネットや書物を利用し,正確に理解しておくことが必要.

7.
各回の授業内容
【第1回】
 講義のオリエンテーションおよびサービスの性質に関する復習
【第2回】
 モノの取引は2次元であるが,サービスの取引には4次元が必要
【第3回】
 サービスの自給と外注は,何が決めるのか
【第4回】
 サービス経済化社会とはどのような社会か:サービス経済化とは何を意味しているのか
【第5回】
 サービス経済化社会成立の背景にある理由とは
【第6回】
 小都市から大都市への移行には種々のサービス産業産業の集積が必要
【第7回】
 これまでの講義のまとめと小テストの実施
【第8回】
 都市化の経済の促進には移出型サービス業(例えば,観光)が不可欠
【第9回】
 都市化の進展をサービス産業の視点から捉えると:ローカリゼーションとアーバニゼーション
【第10回】
 国や都市の成長にはサービス産業の成長が必要:サービス産業の発展
【第11回】
 サービス経済化と日本の経済成長との間には何らかの関係が存在するか
【第12回】
 日本のサービス産業の生産性は世界的に低いのか:サービス産業の生産性とは(全要素生産性の概念の説明)
【第13回】
 サービス産業の賃金は第2次産業と比較して低いのか:統計から確認する
【第14回】
 サービスの生産性向上にはサービス人材の育成が不可欠
【第15回】
 講義のまとめと期末試験の準備