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授業の概要(ねらい) |
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本講義では、はじめて経済データを学ぶ学生を対象に、経済の諸問題を分析し考察する際に必要となるデータの理解について学びます。 今日、我々は情報の中に生活を置いているといっても過言ではなく、図書館やインターネットを通じて、様々なデータを利用することが可能です。関心のある経済問題をデータ、数字から捉えるという試みは、記述資料からは見ることができない一面を教えてくれます。ここに、経済データを学ぶ面白味が存在します。日本経済は国内独自の課題を持つ一方で、世界のグローバル統合の潮流の中で、世界経済と一緒に上手く成長していく必要があります。そのためには、世界経済と比較した上で、日本経済の姿を捉える力が求められています。これらの経済データが持つ魅力、そして実際に考察する際に必要な知識を習得することを目標とします。
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授業の到達目標 |
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経済学で必要とされるデータの理解、そのための統計知識の基礎を修養する。
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成績評価の方法および基準 |
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成績は平常点(授業貢献や提出物)とレポートの結果により、総合的に評価する。詳細は最初の講義で説明する。
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教科書・参考書 |
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授業中にプリント(資料)を配布する。初回授業で文献の詳細を述べる。 サブテキスト 小峰隆夫(2017)『日本経済論講義』、日経BP社 内閣府『経済財政白書』、 内閣府ホームページ http://www5.cao.go.jp/keizai3/whitepaper.html#chiiki 日本経済新聞社編(2017)『これからの日本の論点』日本経済新聞出版社 みずほ総合研究所(2017)『格差で読む日本経済』、岩波書店 参考文献 (データブック) エコノミスト編集部(2017)、『The Economist 世界統計年鑑2018』 (統計学関係) 蓑谷千凰彦(2009)『これからはじめる統計学』、東京図書 -------(2012)『正規分布ハンドブック』、朝倉書店 Robert V. Hogg, Elliot A. Tanis(2014),Probability and Statistical Inference, Prentice Hall International Inc.
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準備学修の内容 |
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経済の時事問題や関心がある経済の書籍を読み、知的好奇心を日頃から培って欲しい。ノートに経済情報の記事を整理しまとめておくこと。
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その他履修上の注意事項 |
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授業は講義形式で行うが、自主レポートの提出など積極的な授業への参加を歓迎する。一度も休まない意志を持つ学生の受講を期待する。 〇毎回課題を出すので、しっかりとやってくること(次週提出)。 〇内容が悪い課題は、再提出を求める。
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各回の授業内容 |
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【第1回】 | ガイダンス:経済データへの招待 | 【第2回】 | データの基本表現(度数分布表、ヒストグラム、平均値など) | 【第3回】 | データのまとめ方(質的データ、量的データ) | 【第4回】 | 景気の読み方(GDP、景気の予測) | 【第5回】 | 経済政策の理解(アベノミクスの目標と実績) | 【第6回】 | 経済構造の理解(生産年齢人口、労働力人口、働き方改革) | 【第7回】 | 財政再建と社会保障(財政赤字:フローとストック) | 【第8回】 | 人口の地域間バランス(人口と成長の関係、一極集中の問題点) | 【第9回】 | 議論・意見交換:日本経済の論点 | 【第10回】 | グローバル経済の中の日本経済 | 【第11回】 | 世界経済と国際情勢の変化 | 【第12回】 | グローバル経済下で日本の産業・企業が直面する課題 | 【第13回】 | 国際比較で見た日本の格差(所得と資産の格差、貧困ギャップの拡大) | 【第14回】 | 議論・意見交換:世界の中の日本経済の姿と展望 | 【第15回】 | まとめ |
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