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授業の概要(ねらい) |
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本講義では、矯正・保護の現状を把握し、両者の連携の在り方を模索する。矯正の分野では、主に少年院や刑務所における施設内処遇の実態と課題について取り上げる。保護の分野では、とりわけ矯正施設から出所ないし出院した後の社会復帰について、地域との関わり方を中心に考える。 授業全体を通じて、矯正・保護の問題と向き合い、「更生とは何か」について主体的に考える力を養う。 授業では、ほぼ毎回映像資料を用い、それに関するレポートを課す。
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2. |
授業の到達目標 |
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①矯正・保護の現状を把握し、今後の課題について自分の言葉で説明することができる。 ②矯正・保護に関する専門的な知識をもとに、犯罪者処遇について客観的かつ主体的に考えることができる。
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3. |
成績評価の方法および基準 |
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レポートにより評価します。レポートは、ほぼ毎回の授業で課します。評価配分の目安は、レポート90%、授業への貢献度10%です。授業への貢献度は、レポートの提出状況や授業態度等によって総合的に判断します。
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4. |
教科書・参考書 |
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テキストとして、以下をお勧めします。 守山正・安部哲夫『ビギナーズ刑事政策 第3版』成文堂(2017) 藤本哲也・生島浩・辰野文理『よくわかる更生保護』ミネルヴァ書房(2016) また、参考書として、以下をお勧めします。 太田達也『仮釈放の理論-矯正・保護の連携と再犯防止』慶應義塾大学出版会(2017) 朴元奎=太田達也編『リーディングス刑事政策』法律文化社(2016年) 太田達也『刑の一部執行猶予-犯罪者の改善更生と再犯防止』慶應義塾大学出版会(2016) 松本勝『更生保護入門 第4版』成文堂(2015)
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5. |
準備学修の内容 |
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授業にしっかりと取り組むことが第一です。その上で、関心のあるテーマについて、自分で調べてみましょう。勉強すればするほど、疑問がわいてきます。疑問点が出てきたら、テキストや参考書等を読んで、まずは自分で考えてみましょう。図書館を大いに活用してください。また、日頃から新聞やニュース等に触れておくと良いでしょう。自分で調べてもわからない場合は、友人と議論したり、教員に質問したりすると良いでしょう。
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6. |
その他履修上の注意事項 |
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①秋期の「刑事政策」も履修することが望ましいです。 ②授業に真摯に取り組み、自分なりに考える力を身につけましょう。文章を書くことを恐れず、レポートでは自由に自分の考えを表現してください。
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各回の授業内容 |
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【第1回】 | オリエンテーション -授業の進め方 | 【第2回】 | 更生保護①-更生保護を考える | 【第3回】 | 更生保護②-保護司の現状と課題 | 【第4回】 | 更生保護③-協力雇用主とは何か | 【第5回】 | 更生保護④-BBS会の歩みと役割 | 【第6回】 | 更生保護⑤-更生保護施設の現状と課題 | 【第7回】 | 矯正①-矯正処遇の基本原則 | 【第8回】 | 矯正②-作業 | 【第9回】 | 矯正③-改善指導と教科指導 | 【第10回】 | 矯正④-施設内処遇の現状と課題 | 【第11回】 | 矯正⑤-矯正の現場から | 【第12回】 | 矯正⑥-受刑者から見た矯正処遇 | 【第13回】 | 矯正⑦-諸外国の刑事施設 | 【第14回】 | 矯正・保護①-矯正・保護の連携 | 【第15回】 | 矯正・保護②-社会復帰に向けて |
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