Web Syllabus(講義概要)

平成30年度

ひとつ前のページへ戻る 教授名で検索

 
科目ナンバリング:CIL-301
会社法 I 松田 真治
選択  2単位
【経済】 18-1-1210-4232-001

1. 授業の概要(ねらい)

 この授業では、会社法の解説を行う予定である。だが、これまでとは授業スタイル・内容・評価方法を変更することにした。これまでの授業スタイルは、会社法の教科書を指定した法学部と同じスタイルである。この方法は、本来、経済学部生には不向きである。そもそも法学系の科目をほとんど履修していないにもかかわらず、いきなり会社法を履修しても、さっぱり意味がわからないだろう。それでも、今までに履修してくれた学生たちは議論に参加してくれたので、私は、大いに感謝している。
 さて、それでは、どのような授業にするか。簡単に言うと、新書・文庫を通読するというスタイルである。前期は、以下の教科書に指定した本を読む。
 会社法Ⅰでは、①コーポレートガバナンスと②コーポレートファイナンスに関する本を読む。①では、いわゆる「エージェンシー問題」について学んだ後、アメリカ型ガバナンス・日本型ガバナンス・東アジア企業のガバナンスについて学ぶ。②では、資本コスト、CAPM、WACC、DCF法、NPV等について基本的な知識を得ることとしたい。

2.
授業の到達目標

 ①会社法の各分野におけるある程度応用的な知識を有し、様々な法現象やその問題点を理解することができる。
 ②コーポレートガバナンスについての問題意識をもつ。
 ③コーポレートファイナンスの基礎的知識を得る。

3.
成績評価の方法および基準

 レポート(100%)
 レポート提出要件:出席10回以上
 評価基準:①参考文献が表示されていること、②テーマに沿った内容になっていること、③構成等を総合評価するが、①ができていない者は、D評価とする。

4.
教科書・参考書

 【教科書】
  ①花崎正晴『コーポレート・ガバナンス』(岩波書店、2014年)
  ②砂川伸幸『コーポレートファイナンス入門』(日経新聞出版社、第2版、2017年)

5.
準備学修の内容

 教科書を予め読んでおくもよし、教科書に掲げられた文献を読んでより深めるもよし。
 また、ニュースと教科書の記載を関連付けて考えるのもよいだろう。

6.
その他履修上の注意事項

 第1回の授業から教科書を使用する(①から読み始めるが、①でもファイナンス用語が出てくるので、②も併せて買っておくとよいかもしれない。)。なお、教科書を持っていない人を想定せずに授業を行う。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 第1章 コーポレート・ガバナンスとは何か
【第2回】
 第2章 アメリカ型ガバナンスの特徴と限界
【第3回】
 第3章 日本型ガバナンスを再検討する
【第4回】
 第4章 日本の銀行のガバナンス
【第5回】
 第5章 東アジア企業のガバナンス構造
【第6回】
 第6章 コーポレート・ガバナンスの将来展望
【第7回】
 コーポレート・ガバナンス編 予備
【第8回】
 第1章 コーポレートファイナンスへの招待
【第9回】
 第2章 リスク・リターンと資本コスト
【第10回】
 第3章 キャッシュフローの割引現在価値
【第11回】
 第4章 企業の投資決定
【第12回】
 第5章 資金調達と資本構成
【第13回】
 第6章 利益還元とペイアウト政策
【第14回】
 コーポレートファイナンス編 予備
【第15回】
 前期のまとめ