Web Syllabus(講義概要)

平成30年度

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科目ナンバリング:SEM-302
法律学演習 II 喜多 康夫
必修  2単位
【法学】 18-1-1220-0175-002

1. 授業の概要(ねらい)

 本演習の目的は4つあります。第1に、国際法の基礎知識の習得です。第2に、リーガルマインドの涵養です。第3に、社会への関心の育成です。第4に、学生間の親睦です。
 第1点目と第2点目の目標については、国際法の教科書について報告してもらい、教員と学生の間の双方向対話(ソクラテス・メソッド)を重視したいと思います。
 第3点目については、国際法を学ぶ基礎として日本経済新聞をゼミで読みます。
 また本演習では、第4点目の目的である親睦も重視しています。親睦会はゼミ生の主導で行いたいと思います。本年度の3年生は6月上旬に八王子セミナーハウスでサブゼミ合宿を行います。

2.
授業の到達目標

 ①国際法の判例を理解する
 ②基本的な世界の動向を知る。
 ③論理的に自己の主張を展開できる。

3.
成績評価の方法および基準

 (報告や質疑応答などの)授業貢献及び試験により評価します。

4.
教科書・参考書

 教科書については杉原高嶺『基本国際法(第3版)』(有斐閣、2018年)を使います。条約集についてはまた後日におって知らせしますが、指定する条約集は必須です。

5.
準備学修の内容

 判例をレジュメにまとめてもらい、報告をしてもらいます。その準備と予習は必要です。

6.
その他履修上の注意事項

 【関連科目】この法律学演習は国際法のゼミなので、国際法の基礎知識はやはり必要です。そのため、国際法体系の全体構造に関する授業である「国際法(歴史・法源)」、「国際法(主体)」、「国際法(空間)」及び「国際法(秩序維持)」を履修することが望ましいと考えます。また、さらに国際法の専門分野として、「国際組織法A/B」「国際人権法」「国際安全保障法」「国際経済法I/II」「国際裁判所論I/II」「国際刑事法I/II」なども直接的にも、または間接的にもこのゼミに関連します。
 【学生へのメッセージ】学部生時代を振り返れば、一番楽しかった授業は演習でした。ゼミ仲間との議論や親睦は今でもいい記憶です。本演習ではしっかりと勉強してもらいますが、勉強を知的な遊びと感じてもらえると嬉しいです。
 質問のある学生は、yaskita@main.teikyo-u.ac.jpにまでメールを送ってください。なお、その場合は表題に「・・・の件」とした上で、氏名及び学籍番号と用件の内容をメール本文に記して送ってください。匿名メールはスパムとして取り扱います。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 春期試験答案とレポートの返却
 オリエンテーション
 日経新聞輪読
【第2回】
 報告の仕方「コルフ海峡事件」
 日経新聞輪読
【第3回】
 調査の仕方@MELIC
 日経新聞輪読
【第4回】
 法源 ①「北海大陸棚事件」②「インド領通行権事件」
 日経新聞輪読
【第5回】
 国際法と国内法 ③「国連本部協定事件」④「シベリア抑留捕虜補償請求事件」
 日経新聞輪読
【第6回】
 条約法(留保) ⑤「ジェノサイド条約留保事件」⑥「ベリロス事件」
 日経新聞輪読
【第7回】
 国家 ⑦「ベルヌ条約適用事件」 ⑧「ティノコ事件」
 日経新聞輪読
【第8回】
 国家以外の国際法主体 ⑨「損害賠償事件」 ⑩「二部谷ダム事件」
 日経新聞輪読
【第9回】
 国家領域 ⑪「パルマス島事件」 ⑫「リギタン・シパダン事件」
 日経新聞輪読
【第10回】
 就職説明会(3年生のみ)
 日経新聞輪読
【第11回】
 海洋法(海洋境界) ⑬「リビア/マルタ大陸棚事件」 ⑭「カタール・バーレン海洋境界事件」 ⑮「黒海海洋境界事件」
 日経新聞輪読
【第12回】
 国家責任 ⑯「在テヘラン大使館人質事件」⑰「ジェノサイド条約適用事件」⑱「英仏航空協定事件」
 日経新聞輪読
【第13回】
 国際紛争の平和的解決 ⑲「南西アフリカ事件」⑳「処罰するか引き渡しをするか義務事件」
 日経新聞輪読
【第14回】
 安全保障と武力紛争 ㉑「特定経費事件」㉒「コンゴ領域武力活動事件」㉓「パレスチナの壁事件」
 日経新聞輪読
【第15回】
 授業内試験
 日経新聞輪読