Web Syllabus(講義概要)

平成30年度

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科目ナンバリング:INR-302
国際政治学 II 中村 楼蘭
選択  2単位
【法学】 18-1-1220-0402-002

1. 授業の概要(ねらい)

 国際政治学Ⅰを修めた学生に対して、国際政治学の専門用語を用いて、現代国際政治の実態を解説します。
 実態として取り上げるトピックは、国際連合(主要組織と任務)、地域統合(ヨーロッパの統合、EUの形成過程と主要組織・任務)、帝国主義(新帝国主義を含む)、東西冷戦(ベルリン封鎖、朝鮮戦争、キューバ危機、ベトナム戦争、デタント、米中接近、中ソ対立、新冷戦、アフガニスタン紛争、レーガン政権、SDI、ゴルバチョフ政権、新思考外交、ソ連崩壊)、中東戦争(エルサレム首都問題の淵源にも言及)、多極化(中国・ヨーロッパ・第三世界<非同盟>の台頭、アメリカ一極集中)等です。
 実態を押さえることで、国際政治の動向を把握していただくつもりです。

2.
授業の到達目標

 単位取得時に①今日より広く深い理解が求められている国際政治の動向を説明できる、②国際政治の動向を捉えたうえで、政治外交・安全保障に関する意見を述べることができる。

3.
成績評価の方法および基準

 ①授業時間内の小テストの得点、②定期試験形式の期末試験の得点を平均し成績を評価します。各試験の成績評価における比率は50%、50%です。出席を怠ると小テストを受験できず、期末前に不合格が確定してしまう恐れがあります。小テストは中間試験となる可能性があります。情報は記憶しなければ知識にならないので、各試験とも資料等の試験会場への持ち込みは一切不可です。場合によっては、文庫本程度の国際政治に関する本を一冊読んでもらい、4000字程度のレポートを書いてもらいます。レポートの得点は試験の平均値に加点します。

4.
教科書・参考書

 テキスト:セメスター初期の授業で専用プリントを配付します。A3判25枚程度を配付する予定です。
 参考文献:猪口孝他編『国際政治事典』(弘文堂)。

5.
準備学修の内容

 専用プリントを事前に読み込み、用語の意味を調べ、質問事項を整理しておいて下さい。

6.
その他履修上の注意事項

 ①事前に履修すべき科目は政治学ⅠⅡ、国際関係論ⅠⅡ、外交史ⅠⅡ、国際政治学Ⅰ等本学部の1~3年次に配当されている政治学関連科目です。
 ②授業を優先しコンスタントに出席して、確実にプリントを受け取り授業内の小テストを受けて下さい。出席は、学生証のカードリーダーへのタッチで判定します。出席の際は必ず学生証を携帯し、リーダーにタッチして下さい。なりすまし防止のため、学生証を携帯しない場合は原則、欠席として扱います。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 (ガイダンス)授業方針をよく聞いて履修登録するか否かを判断する。
【第2回】
 (第1講)国際連合の設立の背景と目的を学ぶ。
【第3回】
 (第1講続)国際連合の原則と主要な組織を学ぶ。
【第4回】
 (第2講)EUの成立・発展過程及び地域統合の深化戦略を学ぶ。
【第5回】
 (第2講続)EUの主要な組織と任務の設定から地域統合下の統治機構の構造を学ぶ。
【第6回】
 (第2講続)イギリスのEU離脱から地域統合に関する教訓を汲み取る。
【第7回】
 (第3講)帝国主義の定義、発生・拡大の背景、影響を学ぶ。
【第8回】
 (第4講)東西冷戦の定義、特徴、起源を学ぶ。
【第9回】
 (第4講続)冷戦の展開過程(第1段階~第4段階)を学ぶ。
【第10回】
 (第4講続)冷戦の展開過程(第5段階~第7段階)を学ぶ。
【第11回】
 (第4講続)冷戦の展開過程(第8段階)とソ連崩壊を学ぶ。
【第12回】
 (第5講)中東戦争の背景、展開過程(第一次、第二次)を学ぶ。
【第13回】
 (第5講続)中東戦争の展開過程(第三次、第四次)、国際政治上の意味を学ぶ。
【第14回】
 (第6講)多極化の定義、中国・ヨーロッパ・第三世界(非同盟)台頭の経緯を学ぶ。
【第15回】
 (第6講続)近年の国際情勢(アメリカ一極集中か多極化か)について学ぶ。