Web Syllabus(講義概要)

平成30年度

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科目ナンバリング:SEM-301
法律学演習 I 徳力 徹也
必修  2単位
【法学】 18-1-1220-3867-005

1. 授業の概要(ねらい)

 市場経済システムを維持する法律・政策(独占禁止法(競争法)・競争政策)について検討します。
 仮説事例を用いて、競争法の観点から、①問題点を示して攻撃する者(グループ)、②指摘された問題点に関して防御する者(グループ)に分かれて議論します。このことを通じて、競争法上の問題点の所在を理解するとともに、議論の方法を学びましょう。
 なお、経済・産業に関する法規制・政策に対する関心を高めるため、毎週数名が関心を有する新聞記事・報道を紹介します。

2.
授業の到達目標

 ①独占禁止法(競争法)について、「法律的な知識に基づき、社会で起きている法現象について、その問題点を的確に把握し、問題解決のための提言を行うことができる」ようになることを目標とします。
 ②実際に生じる問題について、独禁法上の問題の所在を整理する/それに即して検討すべきポイント・必要な事実関係の有無を整理する/最終的な結論を得る、との能力を習得できるようにしたいと思います。また、他者の考え方を聞いて理解すること、自分の考え方と相違する点を認識すること、その相違に関する自分の考え方を形成・伝達すること等の議論の方法を身につけましょう。

3.
成績評価の方法および基準

 出席と議論への参加状況に基づいて判断します。

4.
教科書・参考書

 参考書等については、適宜指示します。

5.
準備学修の内容

 各自に割り振られた課題を検討し、報告準備をしてください。
 また、担当以外の論点についても、独占禁止法の条文等の基礎的理解を参考書等で事前学習してください(文献の見つけ方・読み方を習得することも大切です。相談に応じますので、自ら文献を探すように努力してください。)。
 なお、毎週、新聞記事報道に関する紹介を行うため、経済・産業・政治に関する新聞記事を読むように努めてください。

6.
その他履修上の注意事項

 グループでの検討・報告が主となるため、出席・発言が必須です(正当な理由がない欠席について厳しく評価します。)。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 各参加者の自己紹介・今後の進め方の確認
 競争法の基本的考え方・概要の説明(講師)
【第2回】
 【仮説事例①・②】
  ・攻撃チーム(問題点を指摘するチーム)の立場から問題点検討
   「この事例には競争法上の〇〇との問題がありそうだ。このことを主張しよう。」
  ・各チーム内で今後の検討方針を決めて、各人に翌週までの準備学修の担当の割振り
【第3回】
 【仮説事例①・②】
  ・攻撃チーム内で各人が担当・調べた内容を報告
  ・上記を踏まえて攻撃チームの立場から問題点に関する討議
  ・攻撃チームとして攻撃内容を記載した書面作成
【第4回】
 【仮説事例①・②】
  ・攻撃チームが文書に即して相手方に対して攻撃内容を発表。
  ・防御チームとして、相手方の攻撃内容を理解(不明点につき求釈明)
  ・防御チームとして防御方針の検討し、各人に翌週までの準備学修の担当の割振り
【第5回】
 【仮説事例①・②】
  ・防御チーム内で各人が担当・調べた内容を報告
  ・防御チーム内で防御内容を検討・決定・文書化
【第6回】
 【仮説事例①・②】
  ・防御チームが防御内容(反論)をそれぞれ相手方に対して発表
  ・攻撃チームとして、相手方の防御内容を理解(不明点につき求釈明)
  ・攻撃チームとして再反論(以下、それぞれが攻撃・防御を繰り返す。)
【第7回】
 【仮説事例①・②】
  ・立場を問わず、自由討議+講師からのコメント
【第8回】
 中間整理:経済社会での競争・競争ルールの意義を考えよう(自由討議)
【第9回】
 【仮説事例③・④】
  ・攻撃チーム(問題点を指摘するチーム)の立場から問題点検討
   「この事例には競争法上の〇〇との問題がありそうだ。このことを主張しよう。」
  ・各チーム内で今後の検討方針を決めて、各人に翌週までの準備学修の担当の割振り
【第10回】
 【仮説事例③・④】
  ・攻撃チーム内で各人が担当・調べた内容を報告
  ・上記を踏まえて攻撃チームの立場から問題点に関する討議
  ・攻撃チームとして攻撃内容を記載した書面作成
【第11回】
 【仮説事例③・④】
  ・攻撃チームが文書に即して相手方に対して攻撃内容を発表。
  ・防御チームとして、相手方の攻撃内容を理解(不明点につき求釈明)
  ・防御チームとして防御方針の検討し、各人に翌週までの準備学修の担当の割振り
【第12回】
 【仮説事例③・④】
  ・防御チーム内で各人が担当・調べた内容を報告
  ・防御チーム内で防御内容を検討・決定・文書化
【第13回】
 【仮説事例③・④】
  ・防御チームが防御内容(反論)をそれぞれ相手方に対して発表
  ・攻撃チームとして、相手方の防御内容を理解(不明点につき求釈明)
  ・攻撃チームとして再反論(以下、それぞれが攻撃・防御を繰り返す。)
【第14回】
 【仮説事例③・④】
  ・立場を問わず、自由討議+講師からのコメント
【第15回】
 秋期での検討テーマ(政策立案の対象とする問題)の選定
 各人に夏休み中の準備学修の担当の割振り