Web Syllabus(講義概要)

平成30年度

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科目ナンバリング:POS-102
公共政策論 II 井川 博
必修  2単位
【政治】 18-1-1220-4647-008

1. 授業の概要(ねらい)

 社会には、個人では解決することが困難な多くの公共的な問題(政策課題)がある。公共政策とは、こうした公共的問題を解決するための、解決の方向性と具体的な手段であり、国や地方自治体などによって、様々な公共政策が実施されている。
 公共政策論Ⅱでは、公共政策論Ⅰを踏まえて、公共政策の決定、実施などに関する基本的な知識を修得し、政策課題の解決に役立つ基礎的な能力を得ることを目指している。授業では、公共政策決定の合理性、政策決定と利益との関係、制度の政策への影響、政策に対する理念(アイディア)の影響など公共政策の決定の問題について講義を行う。また、公共政策の実施、公共政策の評価、公共政策を提供するしくみ(管理システム)などについても学ぶこととする。

2.
授業の到達目標

 ①公共政策の決定、実施などに関する基本的な知識を修得する。
 ②政策課題の解決に役立つ基礎的な能力を得る。
 ③公共政策に関する新聞記事を理解できる。(興味持って読むことができる。)

3.
成績評価の方法および基準

 学期末試験を基本(約70%)とし、これに平常点等を加味して判定する。

4.
教科書・参考書

 教科書:秋吉貴雄・伊藤修一郎・北山俊哉著『公共政策学の基礎[新版]』(有斐閣、2015年)
 参考書:参考書、参考文献については、授業の中で適宜紹介する。

5.
準備学修の内容

 ①各回の授業内容に関する教科書の該当部分を事前に読み、重要な用語(キーワード)の意味を理解しておくこと。
 ②新聞に目を通し、出来るだけ授業(公共政策)に関係する記事を読んでおくこと。

6.
その他履修上の注意事項

 ①講義では、レジメを配付する予定である。
 ②講義の内容を、レジメ、教科書で確認し、復習すること。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 公共政策論Ⅱの授業の進め方などの説明を行う。
【第2回】
 政策決定と合理性(1)――政策決定の合理化への試みなどについて学ぶ。
【第3回】
 政策決定と合理性(2)――合理的意思決定の限界などについて学ぶ。
【第4回】
 政策決定と利益(1)――利益調整としての政策決定について学ぶ。
【第5回】
 政策決定と利益(2)――政治における利益の実現について学ぶ。
【第6回】
 政策決定と制度(1)――新制度論の台頭などについて学ぶ。
【第7回】
 政策決定と制度(2)――制度による政策決定への影響について学ぶ。
【第8回】
 政策決定とアイディア(1)――アイディアの概念、政策への影響について学ぶ。
【第9回】
 政策決定とアイディア(2)――アイディアの政策への影響プロセスについて学ぶ。
【第10回】
 公共政策の実施(1)――政策実施の位置づけと構造などにについて学ぶ。
【第11回】
 公共政策の実施(2)――実施研究のアプローチなどについて学ぶ。
【第12回】
 公共政策の評価(1)――評価のロジック、種類と機能などについて学ぶ。
【第13回】
 公共政策の評価(2)、公共政策管理のシステム(1)――政策評価の政治性と参加、市場メカニズムの活用などについて学ぶ。
【第14回】
 公共政策管理のシステム(2)――地方分権、ガバナンス論などについて学ぶ。
【第15回】
 講義のまとめ、質疑などを行う。