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授業の概要(ねらい) |
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インドは現在、新興国のひとつとして注目されていますが、その一方で、わが国においては、インドの政治・社会・経済などに関する理解は今ひとつ進んでいないというのが現状です。外国政治史I・II では、植民地支配の時期から現在までのインドの政治史について、インドの社会や経済などとの関連も含めて理解することを目指します。 外国政治史Iでは、植民地支配の時期から1980年代後半までのインドの政治史について講義を行います。独立後の約40年間、インド政治において中心的な位置を占めていたのは、独立運動を主導したインド国民会議派という政党でした。インド国民会議派の一党優位政党制がどのように成立し、どのように崩壊していったのかを解説します。
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2. |
授業の到達目標 |
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以下の2つを到達目標とします。(1)1980年代後半までのインドの政治史について、一党優位政党制の成立と崩壊という観点から理解する。(2)わが国の政治との比較という観点からインドの政治史を理解し、解釈する。
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3. |
成績評価の方法および基準 |
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授業への参加度および貢献度(30%)と、期末試験の結果(70%)を合わせて評価します。
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4. |
教科書・参考書 |
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教科書は指定しません。各回の授業ごとに、講義内容をまとめたレジュメや関連資料などを配布します。また、さらに学習を深めたい方に向けて、参考文献を授業の中で紹介します。
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準備学修の内容 |
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第1回目の授業のときに、各回の授業内容の詳細について説明します。また、各回のレジュメや関連資料は当該回の前の週に配布しますので、事前にこれらのレジュメや資料を読み、疑問点などを明らかにしておいてください。
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その他履修上の注意事項 |
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「外国政治史I」と「外国政治史II」を続けて履修することをおすすめしますが、この科目だけを履修した場合でも内容が理解できるように配慮します。
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各回の授業内容 |
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【第1回】 | イントロダクション:授業の概要と進め方、インドという国について | 【第2回】 | インド社会についての概要:カーストと宗教、地域的な多様性 | 【第3回】 | 植民地支配下のインド(1):英国による植民地支配 | 【第4回】 | 植民地支配下のインド(2):マハトマ・ガンディーの思想と行動 | 【第5回】 | 植民地支配下のインド(3):チャンドラ・ボースの思想と行動 | 【第6回】 | 独立直前のインド:国づくりをめぐる考え方の対立 | 【第7回】 | インド国民会議派による一党優位 | 【第8回】 | ジャワハルラル・ネルー首相のもとでの外交政策 | 【第9回】 | ジャワハルラル・ネルー首相のもとでの経済政策 | 【第10回】 | 野党の攻勢と一党優位政党制の崩壊 | 【第11回】 | インディラ・ガンディー首相の登場と民主主義の危機 | 【第12回】 | 政権交代の実現とジャナタ党政権 | 【第13回】 | インディラ・ガンディー首相の復活とパンジャーブ紛争 | 【第14回】 | インド国民会議派の弱体化と2度目の政権交代 | 【第15回】 | 授業のまとめと試験 |
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