Web Syllabus(講義概要)

平成30年度

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科目ナンバリング:PHE-202
日本文化と哲学 II 濱田 陽
選択  2単位
【日本文化】 18-1-1310-0430-008

1. 授業の概要(ねらい)

 本授業では、日本及び世界において新たな問題提起を投げかける多様な映像、小説、哲学的書籍に同時並行的にふれていく。講義は毎回、数種類の作品に接するよう組み立てられる。
 優れた作品内容と自身の考察を簡潔にまとめる学びを継続、蓄積することにより、日本文化及び人間文化を哲学的に考察する文化学の基本的姿勢を身につける。
 ここでは人間文化を自然、生きもの、人、つくられたもの、人知を超えるものの五つの存在と人の関係から生じるものとしてとらえる。
 受講者は自らの人としての存在を問い直しながら、どのような自然、生きもの、人、つくられたもの、人知を超えるものとの関係で日本文化を受けとめるのかについて思索を重ね、新たな景色を見出すことになるだろう。
 秋学期では、日本文化を構成する「死と再生」および「生と死」にまつわるテーマに深く切り込む予定である。

 *秋学期には春学期の授業で十分に、あるいはまったく取り上げられなかった作品を中心に扱う。

2.
授業の到達目標

 日本文化と人間文化への多角的な視座を養い、授業内容を適切に解説しながら自身の考察をまとめることのできる思考力、文章表現力を身につける。

3.
成績評価の方法および基準

 出席、授業内期末試験により総合評価
  *期末試験テーマは最終講義日2週間前に発表予定

4.
教科書・参考書

 必要な資料は講義中で配布

5.
準備学修の内容

 配布資料の予習と講義内容の復習

6.
その他履修上の注意事項

 主体的にノートを取り、内容理解を深めていくこと。
 *社会状況、国際情勢の変化に対応し、新しい映像、小説、哲学的書籍を積極的に取り入れていくため、以下の授業内容・順序は入れ替わり、また、互いに重なることがある。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 五つの存在(自然、生きもの、人、つくられたもの、人知を超えるもの)の関係から人間文化の定義、及び日本文化の受けとめ方について再考する(1)
【第2回】
 五つの存在(自然、生きもの、人、つくられたもの、人知を超えるもの)の関係から人間文化の定義、及び日本文化の受けとめ方について再考する(2)
【第3回】
 カズオ・イシグロ作品(『遠い山なみの光』『浮世の画家』『日の名残り』『わたしを離さないで』『忘れられた巨人』等)の問題提起から人としての存在について考察する(1)
【第4回】
 カズオ・イシグロ作品(『遠い山なみの光』『浮世の画家』『日の名残り』『わたしを離さないで』『忘れられた巨人』等)の問題提起から人としての存在について考察する(2)
【第5回】
 日本文化における人、つくられたもの、人知を超えるものの存在についてユヴァル・ノア・ハラリの『ホモ・デウス』(書籍版)の問題提起から考察する(1)
【第6回】
 日本文化における人、つくられたもの、人知を超えるものの存在についてユヴァル・ノア・ハラリの『ホモ・デウス』(書籍版)の問題提起から考察する(2)
【第7回】
 日本文化における自然、生命、人の存在についナシーム・ニコラス・タレブの『反脆弱性』(アンチ・フラジャイル)の問題提起からて考察する(1)
【第8回】
 日本文化における自然、生命、人の存在についナシーム・ニコラス・タレブの『反脆弱性』(アンチ・フラジャイル)の問題提起からて考察する(2)
【第9回】
 アニメーション作品『この世界の片隅に』を通じてつくられたものの存在の希望について考察する(1)
【第10回】
 アニメーション作品『この世界の片隅に』を通じてつくられたものの存在の希望について考察する
【第11回】
 日本文化における人の存在についてジョージ・オーエル作品(『一九八四年』)の問題提起を通じて考察する(1)
【第12回】
 日本文化における人の存在についてジョージ・オーエル作品(『一九八四年』)の問題提起を通じて考察する(2)
【第13回】
 人、社会、文化を構成する「死と再生」および「生と死」について総合的に考察する
【第14回】
 試験テーマ解説
【第15回】
 全体講評、授業内期末試験