Web Syllabus(講義概要)

平成30年度

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科目ナンバリング:
学校安全・危機管理と事例研究 岡田 行雄
選択  2単位
【教職大学院】 18-1-1331-3212-013

1. 授業の概要(ねらい)

 授業は、複数の教員によるティーム・ティーチングの形態で行う。
 学校安全・危機管理について具体的な事例をもとに授業を展開する。学校安全対策についての具体的な事例を分析するとともに過去に起こった事例を詳細に検討する。受講者自らが事例を収集し、検討しプレゼンテーションを行うとともに演習・ロールプレイング・ディベート・事例短縮法を取り入れた実践研究を行う。
 地震等による自然災害や不審者に関わる事例、学校活動中に関わる事例、保護者への対応などを題材として、関係諸機関との連携・協働、学校組織としての対応などについてロールプレイングを通して危機対処・危機管理能力を身に付ける。
 なお、第13回の「自然災害への対応(1)」では、ゲストティーチャーとして元釜石市立釜石中学校校長の渡邉真龍氏をお招きして、「釜石の奇跡」に関連した内容の講義を行っていただくことを予定している。また、事例研究の一環として学外での授業を行うことがある(なお、本年度は板橋キャンパスの医学部あるいは医療技術学部と連携して「救命救急」の体験活動を行うことを検討・調整中である)。

2.
授業の到達目標

 <A類学生>
  ・学校は子どもたちにとって教育・学習の場であり、安全で安心な施設環境が確保される必要がある。学校を取り巻く現実とその背景を正確に分析、認識し、安全計画の立案、危機管理マニュアルの作成について実践的に研究することにより、学校安全・危機管理が理解できる。
 <B類学生>
  ・スクールリーダーにおいては、学校の実態を把握し、学校安全・危機管理について教職員を指導・助言できる資質を身につけるとともに、「安全で安心な学校」づくりのために学校のミドルマネージャーとして企画・管理ができる。
  ・東日本の大震災を教訓として、緊急時の対応ができることを目標とする

3.
成績評価の方法および基準

 ・15回の講義や演習を通じての課題(レポート):80%
 ・事例分析やプレゼンテーション、授業への取組み(発表等の対応)等:20%

4.
教科書・参考書

 テキスト:使用しない。
 参考書:文部科学省『学校施設における防犯対策の点検・改善のために』
     飯田稔『学校の危機管理アイデア事例集』教育開発研究所、2005年
     文部科学省『学校の安全管理に関する取組事例集』日本スポーツ振興センター、2003年

5.
準備学修の内容

 ・日頃から学校における危機管理について関心を高め、新聞、マスコミの報道についての資料収集を図ること。

6.
その他履修上の注意事項

 ・学校における危機管理は教員にとって大切な視点である。未曾有の東日本大震災を受け、これからの教育についてじっくりと考え、皆さんと話し合う機会を多く取り、授業の充実を図る。
 ・リスクマネジメント、クライスマネジメントについて、しっかりとした考え、方策を持ってほしい。
 ・シラバス第6~12回の事例は過去の授業で扱った事例を参考として示したものである。本年度の授業にあたっては受講者にそれぞれテーマを新たに決めてもらうこととなる。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 ガイダンス:学校安全・危機管理の概要
【第2回】
 事例研究に向けて:基本的な考え方や事例調査の手法等
【第3回】
(A類)事例を用いた基礎技能習得のための演習(1)
(B類)過去の事例の振り返り(1)
【第4回】
(A類)事例を用いた基礎技能習得のための演習(2)
(B類)過去の事例の振り返り(2)
【第5回】
(A類)事例を用いた基礎技能習得のための演習(3)
(B類)過去の事例の振り返り(3)
【第6回】
 事例研究(1):事例報告と検討(不審者対応)
【第7回】
 事例研究(2):事例報告と検討(遊具事故と安全教育)
【第8回】
 事例研究(3):事例報告と検討(児童虐待と学校の対応)
【第9回】
 事例研究(4):事例報告と検討(授業における傷害事故)
【第10回】
 事例研究(5):事例報告と検討(移動教室における危機管理)
【第11回】
 事例研究(6):事例報告と検討(情報化社会においての安全・危機管理)
【第12回】
 事例研究(7):事例報告と検討(いじめ問題への対応)
【第13回】
 自然災害への対応(1):東日本大震災の事例に学ぶ(講義)
【第14回】
 自然災害への対応(2):東日本大震災の事例に学ぶ(演習)
【第15回】
 学校の安全・危機管理の現状と課題(講義)
 課題レポートについて