Web Syllabus(講義概要)

平成30年度

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科目ナンバリング:
未来を拓く教育課程の構成と課題 三石 初雄
必修  2単位
【教職大学院】 18-1-1331-3779-003

1. 授業の概要(ねらい)

 授業は、複数の教員によるティーム・ティーチングの形態で行う。
 学習指導要領を教科横断・系統的に理解し、学校教育全体の中で教科・領域などの教育内容を俯瞰し、地域・学校・児童生徒に即して教育課程を編成するための基礎的な理解を目指す。
 学習指導要領の歴史的変遷と特徴を教育の基礎理論、社会的要請を踏まえて概観し、その背景にあった理念や特色を理解するとともに、新しい学習指導要領の目標・内容について、学校段階を踏まえて教科横断・系統的に分析し、教育内容の系統性、児童生徒の発達段階との関係から考察を深める。
 地域・学校・児童生徒に即して教育課程を編成する意義と在り方について理解を深め、学習指導要領の内容にとどまらず、今後の教育課程を見据えたさまざまな教育活動を具体的に理解し、考察する。

2.
授業の到達目標

 <A類学生>
  ・学習指導要領の変遷とその特色、改訂の趣旨や基本方針、各教科目標・内容、各校種間の系統性、国や都の教育改革の動向、教育課程編成の課題を理解・明確化することができる。
  ・学習指導要領と学校における教育課程の編成との関係を教職の意義などを考慮して理解することができる。
 <B1類学生>
  ・学習指導要領の変遷とその特色、改訂の趣旨や基本方針、各教科の目標・内容、各校種間の系統性、国や都の教育改革の動向を理解・明確化し、校内の教員に対して説明や指導・助言をすることができる。
  ・激動する社会における教育課程編成の課題を教育の基礎理論や教職の意義を踏まえて追究・理解し、プレゼンテーションすると共に、カリキュラムコーディネーターとして、校内の教員を指導・助言することができる。
 <B2類学生>
  ・学習指導要領の変遷とその特色、改訂の趣旨や基本方針、各教科目標・内容、各校種間の系統性、国や都の教育改革の動向を踏まえて、地域や学校の教員に対して説明や指導・助言をすることができる。
  ・変化する社会における教育課程編成の課題を教育の基礎理論や教職の意義を踏まえて追究・理解し、専門的な立場から、地域や学校の教員に対して指導・助言し、協働的に研究していくことができる。

3.
成績評価の方法および基準

 授業の参加状況(30%)、感想・レポート・提出物等の出来(30%)、考察・分析・調査結果の発表・表現の出来(30%)、自己評価(10%)などによって総合的に判定する。

4.
教科書・参考書

 参考書
  『幼・小・中・高校・特別支援学校の学習指導要領(総則・および各教科・道徳)』
  田中耕治編『よくわかる教育課程』 ミネルヴァ書房 2018年
  奥田真丈編『教科教育百年史』 建帛社 1985年
  日本カリキュラム学会編『現代カリキュラム事典』 ぎょうせい 2001年  など

5.
準備学修の内容

 (予習)・各グループの演習の準備
 (復習)・ポートフォリオの作成

6.
その他履修上の注意事項

 ・実習で授業を欠席する際は、「実習日誌」などを代替えとして提出すること。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 オリエンテーション
 教育の原点を探る-縄文時代に教育はあったのか
【第2回】
 身分差に応じた教育を考える-江戸時代の藩校と寺子屋の教育
【第3回】
 国民教育のスタートの課題を考える-明治維新の教育課題とその対応
【第4回】
 国民教育の歪曲化とその背景を考える-軍国主義下の学校教育
【第5回】
 占領下の教育に学ぶ-経験主義の教育を考える(昭和22年版・26年版学習指導要領の学力観と教育課程編成の特色)
【第6回】
 班別の調べ活動①-課題解決の見通しをつけよう
  4から5つの班を編成する。各班は第8回から第11回で発表・協議する学習指導要領改訂を担当する。
  学習指導要領改訂の背景-実施上の課題、社会の変化への対応
  学習指導要領改訂の基本方針、教育課程編成の特色
  ※A類学生は主として後者、B類学生は前者の追究・理解に力点を置く。
【第7回】
 班別の調べ活動②-発表の見通しをつけよう
 担当した改訂年次学習指導要領に関するまとめ、配布資料の準備
【第8回】
 昭和30・33年版学習指導要領の改訂-経験主義から系統主義へ
【第9回】
 昭和43・44・45年版及び昭和52年版学習指導要領の改訂-教育の現代化から人間化へ
【第10回】
 平成元年版及び平成10年版学習指導要領の改訂-変化の時代=生涯学習の時代の教育
【第11回】
 平成20年版・29年版学習指導要領の改訂-知識基盤社会の教育
【第12回】
 未来を拓く特徴的な教育活動、教育課題を検討する
【第13回】
 未来を拓く特徴的な教育活動、教育課題を検討する①
 重点課題①ICT教育・プログラミング学習(帝京大学小学校 など)
【第14回】
 未来を拓く特徴的な教育活動、教育課題を検討する②
 重点課題②リーダーの育成(海陽学園 など)
【第15回】
 未来を拓く特徴的な教育活動、教育課題を検討する③
 重点課題③国際バカロレア教育(国際中等学校 など)