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授業の概要(ねらい) |
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平成29年に新学習指導要領の告示され、「資質・能力」の育成を軸とした教育課程が再編成された。図画工作科の授業は、小学校の教育課程の中で、次に示す目標を掲げ、位置付けられた。 表現及び鑑賞の活動を通して、造形的な見方・考え方を働かせ、生活や社会の中の形や色などと豊かに関わる資質・能力を次のとおり育成することを目指す。 (1)対象や事象を捉える造形的な視点について自分の感覚や行為を通して理解するとともに、材料や用具を使い、表し方などを工夫して,創造的につくったり表したりすることができるようにする。 (2)造形的なよさや美しさ、表したいこと,表し方などについて考え、創造的に発想や構想をしたり、作品などに対する自分の見方や感じ方を深めたりすることができるようにする。 (3)つくりだす喜びを味わうとともに、感性を育み、楽しく豊かな生活を創造しようとする態度を養い、豊かな情操を培う。(『小学校学習指導要領解説 図画工作編』文部科学省、平成29年6月) 本授業では、ここに述べられた資質・能力の育成を受けて、1〜2年次で学んだ教科の基礎的な知識や技能などを、さらに深めるために、①題材をどのように設定するか、②教師はどのようにあるべきか、③子供をどのように捉えるか、の3つの視点から、より実践的な図画工作科の学習について学ぶ。
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授業の到達目標 |
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・図画工作科における基礎的な知識・技能を身に付け、活用できるようにする。 ・各領域における具体的な題材を設定し、指導計画を立てることができる。 ・題材を開発し、指導計画を立て、授業実践ができるようにする。 ・グループワークで議論を深めながら、実践を振り返ることができる。
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成績評価の方法および基準 |
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①図画工作科の題材設定や指導方法の基礎的な知識や技能等を身に付けている。25% ②授業実践力。25% ③話し合いや協議による振り返り。25% ④レポートの作成と提出。25%
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教科書・参考書 |
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◯テキスト ・『小学校学習指導要領解説 図画工作編』(文部科学省、H29年6月) ○参考文献 ・『文部科学省検定小学校図画工作教科書(H27年度版)』(代表著者:水島尚喜、阿部宏行、辻政博、日本文教出版社) ・『わくわく図工室にいこう3』(監修:辻政博、鈴石弘之、編集:美術手帖編集部等、美術出版社、2017年) ・『子どもの発想力と創造力が輝く 絵画・版画指導』(監修:辻政博、ナツメ出版、2015年)
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準備学修の内容 |
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○「学習指導案の作成」「教材研究」「活動に付随した準備等」などは、授業外でも行う。 ○授業で紹介した「展覧会」「児童作品展」「造形教育関係の施設」などに足を運び、鑑賞したり、見学したりするなど、造形教育への見聞を高めるようにする。
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その他履修上の注意事項 |
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○実際の教育活動にどのように活用するかイメージしながら受講する。 ○汚れてもよい服装や材料、用具の準備、安全指導などに留意し活動する。 ○進度や理解等によって、進行内容を変更する場合があるので、留意する。
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各回の授業内容 |
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【第1回】 | ・オリエンテーション(「授業の目標、内容、方法、評価」や「受講するにあたっての諸注意」など)。 | 【第2回】 | ・図画工作科の題材とその構造、及び、育成する資質・能力との関連について。 | 【第3回】 | ・A表現の具体的な内容と方法① 「造形遊び」の題材設定と指導法 | 【第4回】 | ・A表現の具体的な内容と方法② 「絵や立体や工作に表す」の題材設定と指導法 | 【第5回】 | ・B鑑賞の具体的な内容と方法 「鑑賞」の題材設定と指導法 | 【第6回】 | ・図画工作科の指導計画と評価の方法 | 【第7回】 | ・教材研究 各領域の選択と題材開発 | 【第8回】 | ・模擬授業①と協議会による振り返り | 【第9回】 | ・模擬授業②と協議会による振り返り | 【第10回】 | ・模擬授業③と協議会による振り返り | 【第11回】 | ・模擬授業④と協議会による振り返り | 【第12回】 | ・模擬授業⑤と協議会による振り返り | 【第13回】 | ・模擬授業⑥と協議会による振り返り | 【第14回】 | ・個々の授業内容のまとめ(①題材をどのように設定するか、②教師はどのようにあるべきか、③子供をどのように捉えるか、の3つの視点から振り返る) | 【第15回】 | まとめ(授業の総括とレポートの作成、提出)。 |
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