Web Syllabus(講義概要)

平成30年度

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科目ナンバリング:ESS-304
教科指導法(国語) 坂本 喜代子
選択  2単位
【初等教育】 18-1-1333-4426-001

1. 授業の概要(ねらい)

 教科指導法(国語)では、小学校教育における国語学習の意義や指導法について具体的に学ぶ。国語の学習は、「言葉の力」を身に付けることが大きな目標ではあるが、単にそれだけではなく、言葉によってものの見方・考え方を深めたり、他教科の学習に生きて働く言語活用能力を身に付けたり、言語生活の幅を広げたりするといったさまざまな役割を担っている。そのために、指導する側が言葉の学習に関する基礎・基本を具体的な事例を通して理解している必要がある。
 授業は演習形式で行う。音読や読み聞かせ等の音声言語で伝える力を鍛え、2回の模擬授業により教育実習に役立つ実践力を身に付けるようにする。
 また、表現活動としての「話すこと」「書くこと」も教師にとって不可欠な能力となる。授業の感想や教材について感じたこと・考えたことをまとめることを通して書く力を高めるとともに、対話的学びを通して互いに高め合えるようにする。

2.
授業の到達目標

 ・「小学校学習指導要領(国語)」の内容を理解し、各学年の発達段階を関係づけることができる。
 ・国語科の教材研究の方法を理解し、学習指導案を立案し模擬授業を実践することができる。
 ・授業の計画、資料作成、学習指導案の作成等具体的な授業設計について討議することができる。

3.
成績評価の方法および基準

 ・毎時間の課題:対話的な学びを通して得た気づきを論理的に書いてまとめる。(30%)
 ・教材研究レポート:2つ以上の文献を比較して教材研究をしてまとめる。(20%)
 ・学習指導案の作成と模擬授業(40%)
 ・小テスト:学習指導要領の内容と国語科学習用語の意味を理解し論述する。(10%) 

4.
教科書・参考書

 テキスト
  文部科学省『小学校学習指導要領解説 国語編』(2018)
 参考文献
  田近洵一他編『小学校国語科授業研究 第五版』教育出版(2018)
  田近洵一他編『文学の教材研究―”読み”のおもしろさを掘り起こす』教育出版(2014)
  鶴田清司・河野順子『国語科における対話型学びの授業をつくる』明治図書(2012)
 ※その他、参考資料についてはプリント資料にて授業内で紹介する。

5.
準備学修の内容

 ・授業で扱う教材について、文献を読み教材研究をする。
 ・模擬授業は、一人ずつで行い、各自2回実施する。学習指導案の作成方法を確認し教具や教材を工夫して作成する。
 ・授業のポートフォリオ(学習記録、ノート)を作成し、今後の学びに役立てる。

6.
その他履修上の注意事項

 ・小学校教員免許取得希望者の受講とする。
 ・授業は指定席とし、グループワークを中心とする。積極的にディスカッションに参加することが求められる。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 オリエンテーション:小学校における国語科教育の概要とその問題について学ぶ
【第2回】
 「指導と評価」をいかした授業設計について学ぶ
【第3回】
 教材研究「読むこと」①説明的文章について学ぶ
【第4回】
 教材研究「読むこと」②文学的文章について学ぶ
【第5回】
 国語科学習指導案の本時の構成と意味について学ぶ
【第6回】
 教材研究「話すこと・聞くこと」①合意形成について学ぶ
【第7回】
 教材研究「話すこと・聞くこと」②討論について学ぶ
【第8回】
 模擬授業①「読むこと」の学習指導案を作成し模擬授業を実践する
【第9回】
 模擬授業を振り返り、「学習内容・教師の指示や発問・板書・教材」について学ぶ
【第10回】
 教材研究「言葉の特徴や使い方に関する事項」について学ぶ
【第11回】
 教材研究「我が国の言語文化に関する事項」について学ぶ
【第12回】
 教材研究「書くこと」①意見文について学ぶ
【第13回】
 教材研究「書くこと」②よさを伝えるパンフレットについて学ぶ
【第14回】
 模擬授業②学習指導案を作成し模擬授業を実践する
【第15回】
 まとめ及びテスト「これからの国語教育」