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授業の概要(ねらい) |
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教員免許状を取得するためには「日本国憲法2単位」を修得しなければなりません(教育職員免許法施行規則第66条の6)。この授業はそのためのものです。私からの「講義」のほか、リアリティのある授業をめざし、かつ具体的に「思考」し「表現」していただくために、対話型の授業を心がけるほか、判例や新聞記事等を活用して事例研究を行い、レポートの提出を求めます。レポートについては、学生がpresentationを行う時間を設けます。
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2. |
授業の到達目標 |
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近代立憲主義に立つ日本国憲法の原理、特色を説明できる。/憲法の視点から教育の在り方について考察し、意見を述べることができる。/教育法令集を活用できる。
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3. |
成績評価の方法および基準 |
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平常点〔授業への集中度、各種レポート(*)等による〕50%+テスト点50% *課題図書レポート、宿題レポート、授業内レポート(リアクション・ペーパー)
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4. |
教科書・参考書 |
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(1)教科書:市川須美子ほか・編『教育小六法・2018年版』、学陽書房(他の教職課程の授業にも役立つように、一般の法令集ではなく「教育法令集」を教科書にします。収録されていない重要法令を授業で扱う場合は、印刷して配布します。) (2)参考書:高橋和之・著『立憲主義と日本国憲法〔第4版〕』、有斐閣 /樋口陽一・著『憲法〔第三版〕』、創文社 /野中俊彦ほか・著『憲法Ⅰ〔第5版〕』、『憲法Ⅱ〔第5版〕』、有斐閣 など。 (3)課題図書:2回目の授業時に例示し、説明します。
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5. |
準備学修の内容 |
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大学設置基準第21条第2項に「1単位の授業科目を45時間の学修を必要とする内容をもって構成することを標準とする」とあり、大学の環境および授業は、このことを前提に制度設計されています。 予習としては、次回の授業に関係する憲法の条項及び関係法令に目を通してください。復習としては、授業中に読めなかった配布プリントを読み、研究してください。課題図書レポートの作成に、早めに計画的に取り組んでください。
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6. |
その他履修上の注意事項 |
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(1)憲法に関係する新聞記事のスクラップ・ブックをつくり学習・研究することをお勧めします。スクラップ・ブックを作成した人は、14回目の授業時に浦野に提出してください。(15回目の授業時に返却します)。成績評価の参考にします。 (2)「課題図書レポート」の提出は、単位認定の「必要条件」です。 presentationに備えて、「課題図書レポート」は、発表原稿を書くつもりで、話し言葉で書くとよいでしょう。 (3)教員は「成績評価」について「説明責任」を負っているので、学期終了後一定期間、成績評価の根拠となった答案やレポート類を保管して置かなければなりません。 したがって、レポート類を授業中に返却することはありませんので、「課題図書レポート」「宿題レポート」は、自己保存用に一部コピーしてからのご提出をお勧めします。
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7. |
各回の授業内容 |
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【第1回】 | オリエンテーション /大日本帝国憲法について(欽定憲法、天皇主権、臣民の権利義務、法律の留保、教育条項の欠落、教育立法における勅令主義、義務教育、その他) | 【第2回】 | 大日本帝国憲法と教育(小学校教員心得、軍人勅諭、教育勅語、営造物理論、特別権力関係論、その他) *「課題図書レポート①、②」について指示、説明する。 | 【第3回】 | 『教育小六法』の使い方 /法とは何か、法の構造、法の解釈 | 【第4回】 | 日本国憲法の制定過程(ポツダム宣言から憲法、教育基本法・学校教育法の制定まで) | 【第5回】 | 前文、国民主権、人民主権、平和主義、立憲主義(憲法とは何か、国家とは何か、近代立憲主義、服務の宣誓、硬性憲法) | 【第6回】 | 第1条~第12条 | 【第7回】 | 第13条~第17条 | 【第8回】 | 重要憲法判例の検討(その一) 〇 学生は「課題図書レポート①」を提出する。 | 【第9回】 | 学生によるPresentation | 【第10回】 | 重要憲法判例の検討(その二) | 【第11回】 | 社会権、参政権 | 【第12回】 | 国家の統治機構、地方自治の本旨 | 【第13回】 | 国際法規範、宣言から条約へ 〇 学生は「課題図書レポート②」を提出する。 | 【第14回】 | 学生によるPresentation 〇 学生は「スクラップ・ブック」を提出する(任意)。 | 【第15回】 | 「テスト」「学生による授業評価」「学生の自己評価」を実施する。 ●『教育小六法』、教材プリント、ノートを忘れずに持参すること(参照可)。 |
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