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授業の概要(ねらい) |
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前期社会科・公民科教育法Ⅰから引き続き、この授業では、中等社会系教科(社会科・公民科)の指導の理論と方法について実践的に学ぶことを通して、当該教科を担当する教職としての専門的力量を身に付けていく。 とりわけ、次の二点を主眼とする。 (1)社会科・公民科の目標及び内容:学習指導要領に示された当該教科の目標や内容を理解する。 (2)社会科・公民科の指導方法と授業設計:基礎的な学習指導理論を理解し、具体的な授業場面を想定した授業設計を行う方法を身に付ける。 後期教育法Ⅱでは、受講生による模擬授業や省察(リフレクション・シートの作成)、学生相互の授業批評(授業批評シートの作成)を盛り込んでいく。また、グループ・ワークを通してすぐれた授業実践や教材編成について受講生同士が議論を重ねる中で、各自が自身の教科観・授業観を相対化し、実践の理論化へと向かう高度で専門的な視点を身に付けることをねらいとする。 ※本授業は、教育職員免許法施行規則に定める教職に関する科目(「教育課程及び各教科の指導法に関する科目」)である。中学社会、高校公民の免許取得を希望する者にとっては必修である。
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2. |
授業の到達目標 |
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(1)自ら作成した学習指導案に基づき、授業ができる。 (2)主体的に教材研究を行うことができる(図書館の有効活用、情報・資料の収集・編集ができる)。 (3)学習者の理解を促す説得的な授業のあり方について、たえず自省しつつ、追究する姿勢をもつ。
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3. |
成績評価の方法および基準 |
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学習指導(細)案(10%)、模擬授業とリフレクション・シートの提出(40%)、授業への参加状況:批評記録の提出状況等(20%)、筆記試験の成績(30%)に基づいて総合的に判断する。
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4. |
教科書・参考書 |
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[教育法Ⅰから継続] ・文部科学省『中学校学習指導要領解説(社会編)』、同『高等学校学習指導要領解説(公民編)』 ・中学校社会科教科書(公民的分野)、高等学校公民科教科書(現代社会)
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5. |
準備学修の内容 |
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[教育法Ⅰからの課題に加えて] (1)模擬授業を行うにあたり、受講生仲間とともに議論・情報交換・予行練習等、必要な準備を前もって行うこと。 (2)文字に記された知識だけではない、社会的事実を指し示す一次資料を「足を使って」探す意識をもつこと(=現場主義の教材研究)。
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6. |
その他履修上の注意事項 |
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(1)「社会科・公民科教育法Ⅰ」から継続して受講することを履修条件とする。 (2)前期同様、理由なく欠席した学生は、その時点で本授業を受ける資格を失うので注意すること。 欠席する場合は、教員に連絡すること。
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7. |
各回の授業内容 |
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【第1回】 | 後期開始時イントロダクション―学習指導案(前期提出)の検討 | 【第2回】 | 「教科の学力」を深める―夏期レポート課題の成果発表 | 【第3回】 | 実践開発研究に学ぶ(論文記事検索と収集)―模擬授業に向けて | 【第4回】 | 現代の諸問題を学ぶ単元開発(その1)―開発教育、ESDを事例に | 【第5回】 | 現代の諸問題を学ぶ単元開発(その2) ―シティズンシップ教育、主権者教育の理論と実践― | 【第6回】 | 労働社会を生きるための法教育実践 | 【第7回】 | 中学社会・模擬授業(その1)―憲法学習を事例に | 【第8回】 | 中学社会・模擬授業(その2)―政治学習を事例に | 【第9回】 | 中学社会・模擬授業(その3)―経済学習を事例に | 【第10回】 | 高校公民・模擬授業(その1)―現代社会 | 【第11回】 | 高校公民・模擬授業(その2)―政治・経済 | 【第12回】 | 高校公民・模擬授業(その3)―倫理 | 【第13回】 | 授業づくりの視点 ―模擬授業のふりかえり、総括 | 【第14回】 | 「テストづくり」から評価を考える | 【第15回】 | まとめと評価―4年次に向けて (※受講者の人数に応じて、模擬授業の回数に変更を行うことがある。) |
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