Web Syllabus(講義概要)

平成30年度

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科目ナンバリング:ESS-314
小学校・英語活動指導法 田嶋 英治
選択  2単位
【初等教育】 18-1-1334-3240-001

1. 授業の概要(ねらい)

 本授業では、小学校における活動型の「外国語活動」(中学年)と教科型の「外国語」(高学年)についての基本的な知識と理解、さらに児童の現状に合った的確な指導方法及び児童の評価に関する知識と理解を身につけることをねらいとします。具体的には小学校英語活動は、国際理解や児童のコミュニケーション能力の素地を養うことを目標としています。ここにおいて、小学校で英語の指導ができるように、教師自身が英語の発音や会話力などの基本的英語力を身につけるとともに、小学生が英語を楽しく興味持てるような指導方法について学習します。

2.
授業の到達目標

 【指導技術の一般目標】
 実践に必要な基本的技術を身につけること。
 【指導技術の到達目標】
 ・児童の発話につながるよう、効果的に語りかけることができること。
 ・児童の英語での発話を引き出し、児童とのやり取りを進めることができること。
 ・文字言語との出合わせ方、読む活動・書く活動への導き方について理解し、指導に生かすことができること。
 【授業づくりの一般目標】
 実際の授業づくりに必要な知識、技術を身につけること。
 【授業づくりの到達目標】
 ・題材の選定、教材研究の仕方について理解し、適切な題材選定、教材研究ができること。
 ・学習到達目標に基づいた指導計画(年間指導計画。単元計画、学習指導案、短時間学習等の授業時間の設定を含めたカリキュラム・マネジメントについて理解し、学習指導案を立案できること。
 ・ALT等とのティーム・ティーチングによる指導の在り方について理解していること。
 ・ICTの効果的な活用の仕方について理解し、指導に生かすことができること。
 ・学習状況の評価(パフォーマンス評価や学習到達目標の活用を含む)について理解すること。

3.
成績評価の方法および基準

 学習指導案及び模擬授業 (40%)
 模擬授業に関する振り返り (10%)
 理解度確認テスト (50%)

4.
教科書・参考書

 教科書:吉澤 寿一 編著 『小学校学級担任が進める 子供が楽しむ英語活動-アクティビティ・歌・授業プラン』日本標準
 参考書:
 文部科学省『小学校英語活動実践の手引』開隆堂出版
 1.『小学校学習指導要領』文部科学省
 2.『Hi, friends!1』『Hi, friends!2』 文部科学省
 3.外山節子『英語の絵本活用マニュアル』コスモピア
 4.佐藤久美子『今すぐ教えられる小学校英語指導案集』朝日出版社
 5.Junko Matsuzaki Carreira 『Bright and Early』 南雲堂
 6.Ritsuko Nakata, Karen Frazier, Barbara Hoskins, and Carolyn Graham 『Let's go』
   オックスフォード大学出版局株式会社
 7.Carolyn Graham 『Jazz Chants For Children』 オックスフォード大学出版局株式会社

5.
準備学修の内容

 レポート、発表、デイスカッションのために十分な準備をしてください。
 特に模擬授業などもあるので指導案等の準備は確実に行ってくさい。

6.
その他履修上の注意事項

 児童の英語の指導者になることができるように、英語力の向上に授業以外でも務めてください。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 「オリエンテーション」
 ・「小学校外国語教育の背景と現状のまとめ」
 ・「指導に必要なポイントや留意点」
 ・「クラスルームイングリッシュとジェスチャーの重要性」
 学習指導要領  小学校外国語活動における指導者の役割
 指導者としてリスニング、スピーキング、リーディング、ライティング能力の向上について
【第2回】
 英語活動のねらい。
 「英語に関する基本的な知識/ 音声について理解する」
 マイクロ・ティーチング
【第3回】
 どのような授業方法があるのか。
 「英語に関する基本的な知識/ 語彙に関する知識」
 マイクロ・ティーチング
【第4回】
 どのような授業方法があるのか。
 「英語に関する基本的な知識/ 文構造、文法の理解」
 マイクロ・ティーチング
【第5回】
 1時間の授業をどう組み立てるか。
 「第二言語習得に関する基本的な知識」
 読むことについての指導の在り方
 6年生相当のSmall Talk
 マイクロ・ティーチング
【第6回】
 年間指導計画をどう作るか。
 「英語に関する基本的な知識/ 正書法を理解し指導する」
 話すこと(やり取り・発表)についての指導の在り方
 5年生相当のSmall Talk
 マイクロ・ティーチング
【第7回】
 子供が楽しむ英語活動。
 「授業実践に必要な英語力/ 聞く力」
 書くことについての指導の在り方
 スピーキング・トレーニング (イントネーション、強勢、リズムと語の連結)
 発音トレーニング (母音の発音)
 マイクロ・ティーチング
【第8回】
 教材や教具はどうつくるのか。
 「授業実践に必要な英語力/ 聞く力、話す力―絵本の活用1」
 歌、チャンツの活用
 スピーキング・トレーニング (イントネーション、強勢、リズムと語の連結)
 発音トレーニング (母音の発音)
 マイクロ・ティーチング
【第9回】
 英語活動の環境を整える。
 「授業実践に必要な英語力/ 聞く力、話す力―絵本の活用2」
 スピーキング・トレーニング (イントネーション、強勢、リズムと語の連結)
 発音トレーニング (子音の発音)
 マイクロ・ティーチング
【第10回】
 子供の変容をどのようにとらえるか。
 「DVDなどを活用し授業観察」及び「授業実践に必要な英語力/ 書く力」
 ティームティーチングの進め方
 スピーキング・トレーニング (イントネーション、強勢、リズムと語の連結)
 発音トレーニング (子音の発音)
 マイクロ・ティーチング
【第11回】
 教室でよく使われる英語。
 「DVDなどを活用し授業観察」及び「授業実践に必要な英語力/ 書く力」
 視聴覚教材、ICTの活用
 マイクロ・ティーチング
【第12回】
 ALTとティームティーチを行う教師へ。
 「模擬授業実施」a.模擬授業の発表 b.振り返り c.教員によるフィードバック
 第3学年、第4学年の年間指導計画と指導案
 授業研究の視点 (児童の興味ある題材選定、聞く必然性のある活動、話す必然性のある活動、他教科と連携した活動、評価、教材の作成と活用の仕方等)
【第13回】
 既習事項の内容理解の確認。
 「模擬授業実施」a.模擬授業の発表 b.振り返り c.教員によるフィードバック
 第5学年、第6学年の年間指導計画と指導案
 授業研究の視点 (聞くことの活動、話すことの活動、読むことの活動、聞くことの活動、Small Talk,他教科と連携した活動、評価等
【第14回】
 既習事項の内容理解の確認。
 「模擬授業実施」a.模擬授業の発表 b.振り返り c.教員によるフィードバック
【第15回】
 本授業の総括。
 小学校外国語活動全般、及び英語の音声指導に関す総合的な確認。