Web Syllabus(講義概要)

平成30年度

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科目ナンバリング:ESS-318
English Teaching IV 田嶋 英治
教職  2単位
【教職】 18-1-1334-3240-009

1. 授業の概要(ねらい)

 English TeachingⅠ、Ⅱ、Ⅲで学んだことを基礎として、英語教育の指導法に関する基本的な理論や技術をさらに学び習得し、高等学校における外国語(英語)の学習・指導に関する知識と授業指導及び学習の完成を身につけること。特に「高等学校の2年生から3年生の英語教育」に焦点をあて、そこにおける有効な指導法について学習します。学習指導案の作成と模擬授業及びディスカッションを通して、英語教師になるための基礎力完成と、一層の授業力の向上を目指し、指導者自身の英語力を伸長します。

2.
授業の到達目標

 English TeachingⅠ、Ⅱ、Ⅲで学習した、英語教育の基本的な理論や技術をふまえ、さらに発展的な理論と実践を学習します。特に模擬授業を通して、より効果的で実践的な英語の指導ができるようになり、授業力の向上ができるようになることを目標とします。またこの目的を達成する為に、指導者として十分な英語力を伸長することを目標とします。

3.
成績評価の方法および基準

 ①平常点(出席率及び授業参加、学習指導案、模擬授業及び課題等)30% ②定期試験 70%、等で総合的に評価します。
 (注意)特に指導者の英語力を問う試験と、出席率は評価に大きな影響があります。また出席、学習指導案、模擬授業、試験及び提出物等、上記の各項目の中に1つでも極度に悪い状況がある場合、それだけで履修が認められらないことがあります。詳細は授業でお知らせいたします。

4.
教科書・参考書

 教科書:
 村野井 仁『第二言語習得研究から見た効果的な英語学習法・指導法』 大修館書店 2006
 参考書
 1.文部科学省『中学校学習指導要領解説 外国語編』開隆堂 2016
 2.文部科学省『高等学校学習指導要領解説 外国語編・英語編』開隆堂 2015
 3.文部科学省中学校英語検定教科用図書(各種)
 4.JACET SLA研究会(編著)『第二言語習得と英語科教育法』2013
 5.村野井仁、渡部良典、尾関直子、富田祐一『統合的英語科教育法』成美堂 2012
 6.望月明彦(編著)『改訂版 新学習指導要領にもとづく英語科教育法』大修館書店 2010
 7.金谷 憲(編集代表)『英語授業ハンドブック(中学校編)』大修館書店 2009
 8.金谷 憲(編集代表)『英語授業ハンドブック(高校編)』大修館書店 2012
 9.David Nunan, editor 『Practical English Language Teaching』McGrawHill 2003
 10.Paul Lindsay 『Teaching English Worldwide』Alta Book Center Publishers 2006

5.
準備学修の内容

 レポート、発表、ディスカッションのために十分な準備をしてください。
 特に模擬授業などもあるので指導案等の準備は確実に行なってください。
 また英語の指導者としての語学力が一層つくように勉強し努力してください。

6.
その他履修上の注意事項

 本講座の履修希望者には、最低以下のような英語力がある者を希望します。例えば英検の準1級またはTOEICで750点以上相当の英語力です。また将来英語教師になるためには、「英語で授業を行うことが求められる」など非常に高い英語力が要求されます。そのため自己の英語力向上のために勉強してください。その上で本講座で英語の指導者となるために、英語教育の基礎をしっかりと学んで下さい。なお授業のシラバスや課題レポートは必要に応じて調整されますが、詳細は授業でお伝えします。またテキストは、「English Teaching Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ」で使用したものを参考にし、引き続き使用します。(注意)①本講座「English Teaching Ⅳ」は英検2級取得か、またそれに相当するTOEIC等の資格点数を取得できていない場合は、原則として受講できません。これはEnglish Teaching Ⅳの受講は、英検2級相当以上の資格取得者限定とすることを意味します。②Englhsh Teaching Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳは順番に履修し、原則として複数科目の同時履修はできません。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 ・English Teaching Ⅳオリエンテーション
 ・日本の英語教育について考える。グローバル社会と日本の英語教育の在り方について。
 ・日本の高等学校の英語教育の問題点、英語教育や指導目的の再確認。
 ・英語教員の役割と要件についての再考。(資質と能力)
 ・英語科教育法とは何か、再確認と理解。英語科教育法のキーワードの概要と再確認
【第2回】
 「高等学校学習指導要領の外国語(英語)」の理解。
 「学習指導案」の作成について考える。(学習指導到達目標と効果的な授業づくり。)
 「教科書用図書」について。
【第3回】
 「英語の指導における、様々な英語教授法」について。
 「英語の4技能の定着と複合領域を統合した活動」について考える。
 「英語の音声指導と文字指導の」関係について考える。
 「学習評価」について考える。
 第二言語習得研究をもとにした、英語の指導について考える。
【第4回】
 「英語音声学に基づく音声指導(母音)」について。
 「音声指導と文字指導について」の関係について。
 「クラスルーム・イングリッシュ」と「英語でのインタラクション」について。
【第5回】
 「英語音声学に基づく音声指導(子音)」について。
 「文字と音声について」について。
 「クラスルーム・イングリッシュ」と「英語でのインタラクション」について。
【第6回】
 「英語の語彙・表現、文法指導」について。
 第二言語習得研究に基づく効果的な英語の指導法」について考える。
 学習目標の到達と授業の組み立てを考えた「学習指導案の作成」。
 模擬授業
【第7回】
 「英語の文法指導」について。
 第二言語習得研究に基づく効果的な英語の指導法」について考える。
 学習目標の到達と授業の組み立てを考えた「学習指導案の作成」
 模擬授業
【第8回】
 「英語のリスニング(聞くこと)」の指導について。
 「複数の領域を統合した活動」について考える。
 「教材とICTの効果的な活用」について考える。
 第二言語習得研究に基づく効果的な英語の指導法」について考える。
 学習目標の到達と授業の組み立てを考えた「学習指導案の作成」。
 模擬授業
【第9回】
 「英語のスピーキング(話すこと)」の指導について。(話すことにおける、やり取りと発表)
 「複数の領域を統合した活動」について考える。
 「教材とICTの効果的な活用」について考える。
 「英語でのインタラクション」について。
 第二言語習得研究に基づく効果的な英語の指導法」について考える。
 学習目標の到達と授業の組み立てを考えた「学習指導案の作成」。
 模擬授業
【第10回】
 「英語のリーディング(読むこと)」の指導について。(語彙、表現、文法の指導)
 「複数の領域を統合した活動」について考える。
 「教材とICTの効果的な活用」について考える。
 「英語教育における異文化理解」に考える。
 第二言語習得研究に基づく効果的な英語の指導法」について考える。
 学習目標の到達と授業の組み立てを考えた「学習指導案の作成」。
 模擬授業
【第11回】
 「英語のライティング(書くこと)」の指導について。
 「複数の領域を統合した活動」について考える。
 「教材とICTの効果的な活用」について考える。
 第二言語習得研究に基づく効果的な英語の指導法」について考える。
 学習目標の到達と授業の組み立てを考えた「学習指導案の作成」。
 模擬授業
【第12回】
 「英語のコミュニケーション能力の育成と運用の能力の向上」について。
 ALTとのティーム・ティーチングについて考える。
 生徒の特性と習熟度について考えた授業について考える。
 第二言語習得研究に基づく効果的な英語の指導法」について考える。
 学習目標の到達と授業の組み立てを考えた「学習指導案の作成」。
 模擬授業
【第13回】
 「既習事項の内容理解の確認」
 「学習目標の到達と効果的な授業づくり」について考える。
 第二言語習得研究に基づく効果的な英語の指導法」について考える。
 学習目標の到達と授業の組み立てを考えた「学習指導案の作成」。
【第14回】
 「模擬授業の振り返り。①学習指導要領 ②教科用図書 ③目標設定 ④小・中・高の連携の視点等から」考える。「テスト作成と学習評価、ICTの活用等」について。
 第二言語習得研究に基づく効果的な英語の指導法」について考える。
 学習目標の到達と授業の組み立てを考えた「学習指導案の作成」。
【第15回】
 本講座の総括。(English Teaching Ⅳ)
 英語教育における知識や理論の総括及び模擬授業と振り返りの総括