Web Syllabus(講義概要)

平成30年度

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科目ナンバリング:HIT-205
西洋政治思想史 I 森谷 公俊
選択  2単位
【史】 18-1-1340-0538-009

1. 授業の概要(ねらい)

 前半は古代ギリシアの歴史と哲学から、代表的な著作家の作品を読む。どの作品も、彼らが生きた激動の時代と格闘しつつ、人間本来のあり方を求めて書かれた。政治思想を読み取るだけでなく、歴史と人間の真実をつかみ取ってもらいたい。
 後半はパルテノン神殿の彫刻を取り上げ、歴史学と美術史の両方の観点から、そこに込められた思想を読み解いていく。美術作品を史料として用いるのは、近年の歴史学研究の重要な方法である。美術の中にどうやって政治思想が読み取れるのかを、実地に経験してもらいたい。

2.
授業の到達目標

 古典作品を直に読み、著者の政治思想を的確に読み取ること
 古典作品のテキストを時代背景とのかかわりで解釈できること
 美術作品の中に当時の思想を読み取る方法を会得すること

3.
成績評価の方法および基準

 中間試験40%、期末試験60%

4.
教科書・参考書

 毎回プリントを配布する

5.
準備学修の内容

 授業終了後にプリントとノートを読み直しておくこと

6.
その他履修上の注意事項

 毎回小さな課題を出して答案を書いてもらい、その提出をもって出席を認定する

7.
各回の授業内容
【第1回】
 オリエンテーション
 へロドトス『歴史』(1)歴史意識の誕生と異文化への眼差し 
【第2回】
 へロドトス『歴史』(2)ペルシア戦争とギリシアの自由
【第3回】
 トゥキュディデス『戦史』(1)アテネの民主政と帝国支配
【第4回】
 トゥキュディデス『戦史』(2)偶然性と必然性
【第5回】
 プラトン『ゴルギアス』の正義論
【第6回】
 プラトン『国家』の哲人国家論
【第7回】
 アリストテレス『政治学』におけるプラトン批判
【第8回】
 アリストテレス『政治学』の国制論
【第9回】
 前半のまとめと中間試験
【第10回】
 パルテノン神殿メトープの主題と思想
【第11回】
 パルテノン神殿フリーズの主題と思想
【第12回】
 アテナ女神のジェンダー解釈
【第13回】
 パルテノン神殿とペルセポリス王宮の比較論
【第14回】
 マケドニア王国のモザイク
【第15回】
 後半のまとめと期末試験