前半はルネサンスの思想家と芸術家を取り上げ、彼らの著作と絵画作品に込められた政治思想を読み解く。近代以前の重要な芸術作品は、国王やローマ教皇といった権力者が、特定の政治状況の下で明確な意図をもって注文した公共財である。それゆえ芸術作品は政治思想を研究するための素材となりうる。前期のパルテノン神殿に続き、芸術作品を歴史学の目で読み解くことの面白さを味わってもらいたい。 後半は近代の政治思想家を取り上げ、社会契約論を中心に立憲主義の成立過程をたどる。さらに20世紀の代表的な思想家の作品を読んで、現代政治の根本問題を考察するのに必要な方法を学んでいく。
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