Web Syllabus(講義概要)

平成30年度

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科目ナンバリング:HIT-206
西洋政治思想史 II 森谷 公俊
選択  2単位
【史】 18-1-1340-0538-010

1. 授業の概要(ねらい)

 前半はルネサンスの思想家と芸術家を取り上げ、彼らの著作と絵画作品に込められた政治思想を読み解く。近代以前の重要な芸術作品は、国王やローマ教皇といった権力者が、特定の政治状況の下で明確な意図をもって注文した公共財である。それゆえ芸術作品は政治思想を研究するための素材となりうる。前期のパルテノン神殿に続き、芸術作品を歴史学の目で読み解くことの面白さを味わってもらいたい。
 後半は近代の政治思想家を取り上げ、社会契約論を中心に立憲主義の成立過程をたどる。さらに20世紀の代表的な思想家の作品を読んで、現代政治の根本問題を考察するのに必要な方法を学んでいく。

2.
授業の到達目標

 図像史料を見て、その作品記述ができること
 図像に込められた政治思想を、歴史的文脈の中で読み取り、その内容を的確に表現できること
 近代立憲主義が成立した根本要因を理解できること

3.
成績評価の方法および基準

 中間試験40%、期末試験60%

4.
教科書・参考書

 毎回プリントを配布する。

5.
準備学修の内容

 授業終了後にプリントとノートを読み直しておくこと

6.
その他履修上の注意事項

 毎回小さな課題を出して答案を書いてもらい、その提出をもって出席を認定する

7.
各回の授業内容
【第1回】
 オリエンテーション
 ミケランジェロのシスティナ礼拝堂天井壁画
【第2回】
 教皇庁におけるラファエロのフレスコ画
【第3回】
 トスカナ大公国の芸術と政治
【第4回】
 マキアヴェリ『君主論』(1)政治思想の革新
【第5回】
 マキアヴェリ『君主論』(2)マキアヴェリズムの真髄
【第6回】
 マキアヴェリ『君主論』(3)フリードリヒ2世のマキアヴェリ批判
【第7回】
 前半のまとめと中間試験
【第8回】
 ホッブズとその時代
【第9回】
 ホッブズ『リヴァイアサン』
【第10回】
 ロックとその時代
【第11回】
 ロック『統治二論』
【第12回】
 ハンナ・アーレント『全体主義の起源』
【第13回】
 ハンナ・アーレント『エルサレムのアイヒマン』
【第14回】
 映画『ハンナ・アーレント』鑑賞
【第15回】
 後半のまとめと試験