Web Syllabus(講義概要)

平成30年度

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科目ナンバリング:ARC-203
考古学特殊講義2A- I 高木 暢亮
選択必修  2単位
【史】 18-1-1340-1854-005

1. 授業の概要(ねらい)

 新石器時代は人類が食料の生産を開始した時代である。この食料生産の開始は人口増加、定住化の促進といったさまざまな影響を人類の社会に与え、その後の世界各地の歴史展開にも多大な影響を及ぼした。この授業では考古資料に基づき、世界各地の新石器時代の文化を概観する。また日本の縄文時代を新石器時代とみなすことができるかどうかについても、特に縄文農耕論との関係で取り上げることにする。

2.
授業の到達目標

 1.人類史における新石器時代の意義とその後の歴史に与えた影響を考古資料に基いて理解する。
  食糧生産の開始に伴う貧富の差の発生、定住という生活スタイルの採用など、新石器時代の開始によって始まったさまざまな現象が人類史にどのような影響を与えたかを理解することを目標とする。
 2.栽培植物と家畜の進化の過程について理解する。
  栽培植物、特に主食となる穀物はなぜすべてイネ科の植物が選択されているのか、野生動物から家畜への進化の過程に人間がどのように関わってきたのかについて理解することを目標とする。

3.
成績評価の方法および基準

 授業内テストによって成績を評価する。

4.
教科書・参考書

 特に指定しない。必要に応じてプリント等の資料を配布する。

5.
準備学修の内容

 授業内で示した参考文献等に目を通しておくことが望ましい。

6.
その他履修上の注意事項

 特になし。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 ガイダンス
【第2回】
 新石器時代の定義
【第3回】
 中近東の新石器文化
【第4回】
 ヨーロッパの新石器文化
【第5回】
 東アジアの新石器文化
【第6回】
 栽培植物の歴史
【第7回】
 家畜の歴史
【第8回】
 縄文時代をめぐる議論:縄文時代は新石器時代か?
【第9回】
 縄文時代の生業
【第10回】
 縄文農耕論
【第11回】
 縄文時代の栽培植物
【第12回】
 弥生時代の水田稲作の特徴
【第13回】
 弥生時代の水田の生産性
【第14回】
 日本における家畜の歴史
【第15回】
 まとめとテスト