Web Syllabus(講義概要)

平成30年度

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科目ナンバリング:HSG-201
史学概論 I 能勢 和宏
必修  2単位
【史】 18-1-1340-4225-001

1. 授業の概要(ねらい)

 歴史小説や大河ドラマを通して描かれる歴史や、中学・高校での暗記科目としての歴史と、学問として歴史を扱うことには違いがある。では歴史学とはどのような学問なのだろうか。この授業では歴史学の方法論を学ぶことで、歴史を「覚える」という姿勢から、歴史を「調べる・考える」という姿勢を身に着ける。
 本授業の構成は大きく4つにわけられる。
 1)歴史学ではどのような方法を用いて歴史を描いているのか。史料発掘、史料読解、史料批判という基本的な作業を知る。
 2)「ホロコースト否定論」という題材を用いて、歴史学がどのように史実を確定させているのかを知る。
 3)時代区分(古代・中世・近代)という問題を通して、歴史学における問題意識の重要性を知る。
 4)歴史に関する創作作品に価値は無いのだろうか。アニメ作品における歴史の描かれ方を検討する。

2.
授業の到達目標

 ①歴史学の学問的特徴について説明できるようになる。
 ②歴史に関する知識を身につけるだけではなく、主体的に歴史に関わる問題を発見し、考察する姿勢を身につける。

3.
成績評価の方法および基準

 中間試験(40%)、学期末試験(60%)

4.
教科書・参考書

 参考文献:小田中直樹『歴史学ってなんだ?』PHP新書、2004年
 各テーマについての参考文献は授業中に紹介する。

5.
準備学修の内容

 扱う時代、地域は多岐に渡るため、事前に1年次に受講した概説の授業の復習を行う。もしくは高校世界史教科書を読み返しておく。

6.
その他履修上の注意事項

 授業の妨げとなるような行為を行った場合、授業への出席を禁じる。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 ガイダンスとアンケート
【第2回】
 「歴史」と「歴史学」の区別
【第3回】
 「史料」とは何か
【第4回】
 歴史学における一次史料の扱い方
【第5回】
 脚注の意味
【第6回】
 「ホロコースト否定論」を通して学ぶ歴史学のマナー①
【第7回】
 「ホロコースト否定論」を通して学ぶ歴史学のマナー②
【第8回】
 中間試験
【第9回】
 「問題意識」とは何か
【第10回】
 時代区分の意味を考える(古代)
【第11回】
 時代区分の意味を考える(中世)
【第12回】
 時代区分の意味を考える(近代)
【第13回】
 アニメにおける歴史の描かれ方(映画『もののけ姫』)
【第14回】
 アニメにおける歴史の描かれ方(映画『平成狸合戦ぽんぽこ』)
【第15回】
 まとめと試験