Web Syllabus(講義概要)

平成30年度

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科目ナンバリング:JPH-203
日本史特殊講義2A- I 佐伯 智広
選択必修  2単位
【史】 18-1-1340-4650-007

1. 授業の概要(ねらい)

 鳥羽院は、院政を始めた白河院の跡を継いで、院政を行った人物です。鳥羽院の事績について、歴史教科書などで触れられることは少ないですが、その死をきっかけに保元の乱が起こり、また、多数の荘園を設立して中世荘園制の基礎を築くなど、その治世は日本史上において重要な意味を持ちます。本講義では、鳥羽院の生涯について論述し、鳥羽院の歴史的評価について考えます。

2.
授業の到達目標

 鳥羽院政の実態や特質について、史料に基づいて説明できるようになること、および、前後の時代や現代の政治のあり方と比較しながら、中世日本の政治について主体的に考えることができるようになることを目指します。

3.
成績評価の方法および基準

 予習シート 30%
 期末レポート70%

4.
教科書・参考書

 〈テキスト〉
  指定教科書はありません。プリントを授業時に配布します。
 〈参考文献〉
  元木泰雄『藤原忠実』(吉川弘文館、2000年)
  美川圭『白河法皇 中世をひらいた帝王』(NHK出版、2003年)
  佐伯智広『中世前期の政治構造と王家』(東京大学出版会、2015年)

5.
準備学修の内容

 予習として、予習シートに指定されたキーワードについて調べ、意味を記入する必要があります。また、復習として、板書のノート整理を行う必要があります。

6.
その他履修上の注意事項

 講義は板書形式ですので、ノート類が必要となります。私語等に対する指導に従わない場合は減点等の対象となります。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 イントロダクション 鳥羽院についての概略
【第2回】
 院政の成立1 白河院と堀河天皇との関係について
【第3回】
 院政の成立2 白河院と鳥羽天皇との関係について
【第4回】
 白河院政の特質について
【第5回】
 鳥羽院政の開始と政策について
【第6回】
 鳥羽院政期の摂関家1 藤原忠実と忠通との関係について
【第7回】
 鳥羽院政期の摂関家2 藤原頼長の政治的役割について
【第8回】
 鳥羽院政期の上級貴族の政治的役割について
【第9回】
 鳥羽院政期の院近臣1 実務官僚系院近臣の政治的役割について
【第10回】
 鳥羽院政期の院近臣2 大国受領系院近臣の政治的役割について
【第11回】
 鳥羽院政期の武士の政治的役割について
【第12回】
 鳥羽院の皇位継承構想1 鳥羽院の妻子について
【第13回】
 鳥羽院の皇位継承構想2 皇位継承と荘園の相続について
【第14回】
 鳥羽院の死と保元の乱との関係について
【第15回】
 鳥羽院政が日本史上にもたらしたものについて