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授業の概要(ねらい) |
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この授業では、マス・メディアやインターネットをめぐって日常的に生じている諸問題をいくつかの角度から考えます。メディアに関するごくありふれた問題を通して、後期近代社会の人間関係、プライバシー問題、排除問題、公共性、民主主義、働き方、格差社会といったトピックに関する理解を深めることが目的となります。 講義スケジュールは大きく3つのパートから構成されます。(1)メディアに関する常識的な見方を乗り越えるために、電話、映画、ラジオ、テレビの歴史を振り返り、それぞれの意外な成り立ちを学びます。(2)ソーシャルメディアなどで誰もが経験する場面を手掛かりに、社会学の重要な視点をいくつか学びます。(3)メディア業界で生じている問題を通して、働き方や経済の問題を学びます。
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2. |
授業の到達目標 |
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①各メディアの現代とは異なる当初の機能や使い方について説明できる。 ②メディア利用をめぐって生じている諸問題を社会学的な観点から説明できる。 ③メディア業界で生じている変化や諸問題を題材に、働き方や格差に関する社会学的な説明ができる。
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3. |
成績評価の方法および基準 |
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・リアクションペーパー:20% ・小レポート:40% ・試験:40%
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4. |
教科書・参考書 |
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参考文献 ・吉見俊哉『メディア文化論』(2012年、有斐閣、1,800円) ・友枝敏雄・山田真茂留編『Do! ソシオロジー』(2013年、有斐閣、1,800円)
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準備学修の内容 |
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・授業で学んだことを自分の日常生活に読み取って考察を深めること。 ・授業内容の予習・復習のために参考書を読んでおくこと。
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その他履修上の注意事項 |
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・授業中に適宜、受講生の意見や考えを聞くことがあるので、積極的に発言するようにしてください。 ・リアクションペーパーの内容を授業中に参照するので、留意してください。 ・授業計画は、受講生の関心や社会情勢によって適宜変更します。
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各回の授業内容 |
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【第1回】 | オリエンテーション | 【第2回】 | メディア観の「常識」を疑う①~電話・映画 | 【第3回】 | メディア観の「常識」を疑う②~ラジオ・テレビ | 【第4回】 | ソーシャルメディアと社会関係資本 | 【第5回】 | ソーシャルメディア依存はなぜ生じるのか | 【第6回】 | 電車内の携帯電話は許されるのか~パブリック/プライバシーの変容 | 【第7回】 | 人はなぜ逸脱者の報道が好きなのか | 【第8回】 | 中間まとめ | 【第9回】 | 近代社会におけるメディアの役割とは何か | 【第10回】 | インターネットは異質なものを遠ざけるのか | 【第11回】 | インターネットと政治的分極化 | 【第12回】 | 出版不況はなぜ生じているのか | 【第13回】 | メディア業界の働き方①~日本型雇用システムの崩壊と新しい働き方 | 【第14回】 | メディア業界の働き方②~格差社会の実態 | 【第15回】 | まとめ |
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