Web Syllabus(講義概要)

平成30年度

ひとつ前のページへ戻る 教授名で検索

 
科目ナンバリング:
家族関係・集団・地域社会における心理支援に関する理論と実践 木原 久美子
選択  2単位
【臨床心理学専攻】 18-1-1360-0180-010

1. 授業の概要(ねらい)

 本講では、家族・集団・地域における心理支援について検討する。取り上げるテーマは、家族関係等集団の関係性に関する心理支援の理論と方法、育児・保育支援、地域社会や集団・組織に働きかける心理学的援助に関する理論と方法、心理に関する相談・助言・指導等への応用等である。応用については、仮想事例をもとに、心理職としての役割や専門性についての検討していく。
 授業は、講義方式と演習方式で進める。演習では、輪番制でテキストおよび学術論文の担当箇所を報告し、それに基づき履修者全員でディスカッションする機会を設け、この領域の心理支援について受講生各自が明確なイメージを持って学ぶことを目指している。

2.
授業の到達目標

 1)家族・集団・地域に関する心理専門職としての実践領域と理論を学ぶ。
 2)家族・集団・地域に関する心理支援のポイントを学ぶ。

3.
成績評価の方法および基準

 グループディスカッション等授業に対する積極的参加、発表、テストなどを総合して評価する(目安として参加20%、発表30%、テスト50%)。

4.
教科書・参考書

 参考書:内閣府(2017)『平成29年度 少子化社会対策白書』
     その他、授業時に適宜紹介

5.
準備学修の内容

 1)家族をめぐる社会的政策の動向を調べてくること。
 2)授業内容に関して問いを考えて授業に臨むこと。

6.
その他履修上の注意事項

 1)授業で発表の担当に当たった場合は責任を持って担当すること。
 2)授業中の積極的な参加を評価するので留意すること。 

7.
各回の授業内容
【第1回】
 家族・集団・社会に関わる心理実践とは
【第2回】
 Ⅰ 家族関係等集団の関係性に焦点を当てた心理支援の理論と方法:システムとしての家族、家族間の関係発達という視点
【第3回】
 生態学的視点、開放システムとしての人
【第4回】
 Ⅱ 育児・保育支援:家族を取り巻く現代的な課題(家族の多様化、育児への支援とは何か)、親としての発達
【第5回】
 子ども・子育て支援新制度、待機児童問題、社会保障の一環としての子育て
【第6回】
 Ⅲ 地域社会や集団・組織に働きかける心理学的援助に関する理論と方法:場の理論
【第7回】
 生態学的コンサルテーション、組織コンサルテーション
【第8回】
 生活の中での心理学的援助
【第9回】
 生活の場における気になる子ども・気になる生徒
【第10回】
 Ⅳ 心理に関する相談、助言、指導等への1、2、3の応用:心理実践の事例検討
【第11回】
 家族システムへのアプローチ
【第12回】
 少子化時代の子育て支援
【第13回】
 園生活を支援する保育コンサルテーション
【第14回】
 Ⅴ 家族・集団・社会に関わる心理職の専門性とは
【第15回】
 まとめとテスト