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授業の概要(ねらい) |
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人の発達は,いわゆる「ヒト」としての遺伝子の仕組みにより,定まった方向に自然に成長し成熟していくが,それはある程度の環境が整っていなければ発現しない。そしてその環境も,親からの愛情やしつけ,きょうだい関係などのミクロな面から,教育制度や国の文化などマクロな面まで様々であり,それらが,個人の発達に豊かな個人差を生じさせている。以上のことから本講義では,人の成長に与える様々な要因に焦点を当てながら,人の誕生から死までの発達を説明していく。扱う領域は以下の通りである。 ① 認知機能の発達及び感情・社会性の発達 ② 自己と他者の関係の在り方と心理的発達 ③ 誕生から死に至るまでの生涯における心身の発達 ④ 発達障害等非定型発達についての基礎的な知識及び考え方 ⑤ 高齢者の心理 なおこの授業では,動画を見たり関連する新聞記事なども配布して,生活に密着した理解しやすい授業をめざす。また授業は,1回で教科書1章分を扱う。授業前半は教科書の内容の説明,後半は配布資料の説明である。授業中にはLMSにて小テストを行い,次回授業内容の宿題をLMSで課す。
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2. |
授業の到達目標 |
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・発達心理学についての基礎的な知識の獲得をめざす。
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3. |
成績評価の方法および基準 |
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期末テスト60点,小テスト40点で評価する。期末試験は,選択肢問題と論述問題である。
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4. |
教科書・参考書 |
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概ね以下の教科書により授業を進めるが,随時他の文献を紹介する。 『問いからはじめる発達心理学 -生涯にわたる育ちの科学』坂上裕子 山口智子 林 創 中間玲子【著】 有斐閣 2014 参考書:『ベーシック発達心理学』開 一夫 齋藤 滋子【編】東京大学出版会 2018
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5. |
準備学修の内容 |
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教科書や配布プリントを見直しておくこと。特に授業で行う小テストや宿題の課題は,期末テストの準備にもあるので,しっかり取り組むこと。
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その他履修上の注意事項 |
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授業中の小テストはLMSで行う予定である。スマホまたはWi-Fi対応のノートPCなどを持参すること。
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各回の授業内容 |
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【第1回】 | 誕生から死までの発達/発達段階と発達課題 | 【第2回】 | 発達の多次元性・多方向性/進化/遺伝と環境 | 【第3回】 | 胎児期・新生児期/五感の発達 | 【第4回】 | ピアジェの発達段階/社会性の萌芽 | 【第5回】 | アタッチメントの発達と個人差/発達の可塑性 | 【第6回】 | 表象と象徴/言語の発達/読み書きへの関心/共同注意と遊びの発達 | 【第7回】 | 主体としての自己/感情と自己制御の発達 | 【第8回】 | 心の理論/道徳/仲間関係 | 【第9回】 | 記憶の発達/動機づけ/メタ認知 | 【第10回】 | 自己理解/時間的展望/青年期の友人関係/恋愛 | 【第11回】 | アイデンティティの発達/キャリア選択/結婚 | 【第12回】 | メンターの役割/親としての発達/介護 | 【第13回】 | 認知機能の加齢変化/パーソナリティの発達/高齢者の死生観 | 【第14回】 | 非定型発達/児童虐待の影響/つまづきの背景にある時代と文化 | 【第15回】 | まとめ・テスト |
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