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授業の概要(ねらい) |
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「日本人は勤勉でドイツ人に似通うところがある」という話をよく耳にするように、あたかも自明のように語られる「国民アイデンティティ」が昔から存在すると思われがちである。ところがそれは近代ヨーロッパで創り出されたものにすぎない。叙事詩が発見され、国語が定められ、歴史が編まれるという過程を経てのことである。特色ある風景、観光名所、民族衣装も誕生した。その過程は実は地域を超えてヨーロッパをはじめ各国で同じ時期に、同じパターンで進行した。 この授業ではこのホットな「超域」社会問題を歴史的な視点から受講生とともに考える。
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2. |
授業の到達目標 |
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①文章を的確に要約できる。 ②先行研究を探し出し、整理・紹介ができる。 ③「超域」的視野から自身の研究を見つめ直すことができる。
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成績評価の方法および基準 |
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授業内発表50%、期末レポート50%
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教科書・参考書 |
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『国民アイデンティティの創造 十八~十九世紀のヨーロッパ』 アンヌ=マリ・ティエス/著 斎藤かぐみ/訳、勁草書房
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準備学修の内容 |
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毎週の予習は必須。発表者はもちろんのこと、参加者は毎回論文を精読してくること
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その他履修上の注意事項 |
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毎週出席し積極的に授業に参加すること。 自身の研究へのフィードバックを意識しながら授業に参加すること。
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各回の授業内容 |
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【第1回】 | ガイダンス:授業の狙い、シラバスの確認と共用 | 【第2回】 | 論文要約発表1-諸国民のヨーロッパ ① | 【第3回】 | 論文要約発表2-諸国民のヨーロッパ ② | 【第4回】 | 論文要約発表3-祖先の特定① | 【第5回】 | 論文要約発表4-祖先の特定② | 【第6回】 | 個人研究発表1 | 【第7回】 | 論文要約発表5-国民一つに、言語一つ① | 【第8回】 | 論文要約発表6-国民一つに、言語一つ② | 【第9回】 | 論文要約発表7-国民文化への国際的な後援態勢① | 【第10回】 | 論文要約発表8-国民文化への国際的な後援態勢② | 【第11回】 | 個人研究発表2 | 【第12回】 | 論文要約発表9-一つの国家に、複数の民族① | 【第13回】 | 論文要約発表10-一つの国家に、複数の民族② | 【第14回】 | 個人研究発表3 | 【第15回】 | 前期のまとめ |
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