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授業の概要(ねらい) |
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この授業では、西洋の著名な思想家たちの思想に触れながら、西洋思想についての基本的知識を身につけることを目標とします。西洋の思想は、古代ギリシア・ローマの時代を起点とし、中世・ルネサンス・近代を経て、現代にまで続いています。この西洋思想は、西洋の文化全体に多大な影響を与えており、西洋文化を知るためにも、西洋思想についての教養を身につけることは大切です。西洋文化を学ぶ前提として、西洋思想の基礎的な教養を身につけていただきたいと思います。 授業では、一般読者向けに書かれた書物である『ソフィーの世界(上)』をテキストとして用い、各章の著名な思想家の思想を読み解いていきます(前期は古代ギリシア~スピノザまで)。テキストだけでもの足りない部分は、原典(日本語訳)を参照して知識を補います。 西洋思想についての知識を身につけることが目標ですが、ただ知識を受動的に覚えるだけでは不十分ですので、毎回、ワークシートでポイントをまとめる、という作業をしていただく予定です。
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授業の到達目標 |
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・西洋の著名な思想家について、その基本知識を自分の言葉で説明できる。 ・著名な思想家の文献を読み解き、そのエッセンスを自分の言葉でまとめることができる。
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成績評価の方法および基準 |
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・平常点(約50%)、中間試験・期末試験(各25%)にて総合的に評価する予定。 ・平常点は、ほぼ毎回使用するワークシートの出来によって評価する。 ・原則として、欠席が5回を超えた学生は失格扱いとする。その場合、定期試験を受けたとしても失格扱いとなり、単位を取得することはできない。
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4. |
教科書・参考書 |
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テキスト:『ソフィーの世界(新装版)(上)』(ヨースタイン・ゴルデル著、NHK出版 2011年) その他の関連文献は、適宜、授業中にプリントで配布します。
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準備学修の内容 |
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上記のように、この授業ではほぼ毎回、テキストもしくは指定文献(おもに日本語テキストの抜粋)を読んでまとめることが求められます。作業は授業中に行うこともありますが、授業外の時間に行うことが基本です。
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その他履修上の注意事項 |
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西洋思想の基礎を学ぶ授業ですので、前提知識はとくに求められません。しかし授業で学ぶ内容には、かなり抽象的で難解な内容も含まれています。こうしたことも踏まえつつ、哲学的・思想的な文章を読む意欲や関心のある方の受講を期待しています。
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各回の授業内容 |
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【第1回】 | 講義の概要 | 【第2回】 | ソクラテス(1) ソフィストと「哲学者」との違い、対話術とは? | 【第3回】 | ソクラテス(2) 『弁明』を読む、「魂の世話」について | 【第4回】 | プラトン(1) イデアとは? | 【第5回】 | プラトン(2) 魂と身体、不死の魂 | 【第6回】 | プラトン(3) 正しく生きる人は不幸なのか? | 【第7回】 | アリストテレス(1) イデアの批判、4つの原因 | 【第8回】 | アリストテレス(2) 植物・動物・人間の違い | 【第9回】 | アリストテレス(3) 「幸福な生」とは? 「中庸」について | 【第10回】 | まとめと中間試験 | 【第11回】 | ルネサンス | 【第12回】 | デカルト(1) 普遍的懐疑と「思惟する精神」 | 【第13回】 | デカルト(2) 精神(心)と身体、心身問題 | 【第14回】 | スピノザ ― 二元論と一元論、「神すなわち自然」とは? | 【第15回】 | まとめと試験 |
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