Web Syllabus(講義概要)

平成30年度

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科目ナンバリング:
超域思想特論 I 宇多 浩
選択  2単位
【超域文化専攻】 18-1-1500-0738-011

1. 授業の概要(ねらい)

 この授業は西洋の古典哲学に関するテキストを英語で読解しつつ、西洋思想の源流にある思想の系譜を学ぶことを目標とします。テキストは古代ギリシア~ローマ時代の著名な思想家たち(ソクラテス、プラトン、アリストテレス、ストア派など)の著作の断片がテーマごとに並べられています。授業では哲学史的に文献を読み解くのではなく、特定のテーマに関連する思想家の著作の断片を横断的に読んでいく方法をとります。
 前期のテーマは「心(魂)と身体」(テキストChapter 8)です。古代の西洋思想において「魂」と「身体」がどのように捉えられていたか、人間とはどのような存在なのか、についてさまざまな文献をひも解きながら考えていきたいと思います。時間に余裕があれば、次章の「自由意志」に関する断片も読んでいきます。
 なお、この授業は少人数であることを踏まえ、講義形式ではなく、文献講読とディスカッションを中心としたものとします。学生は一定以上の英語力が求められます。

2.
授業の到達目標

 ・思想家の著作を英語で読み、その内容を適切に理解することができる。
 ・読解した内容について、批判的な観点から自分なりの考察を加えることができる。
 ・「心」と「身体」について、文献の内容を踏まえつつ、自分なりの見解を論じることができる。

3.
成績評価の方法および基準

 文献の内容理解(英語の読解力を含む)と平常点(積極的な参加度)によって評価する。

4.
教科書・参考書

 テキスト(授業でプリント配布予定):Classical Philosophy (Oxford Readers) Chapter 8-9., Terence Irwin ed., Oxford Univ Press, New York, 1999.

5.
準備学修の内容

 授業までに文献の該当箇所を読み、必要に応じて内容をまとめる。

6.
その他履修上の注意事項

 授業では文献の読解を重視します。また、ほぼ毎回の出席が求められます。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 授業のガイダンス
【第2回】
 Homer: soul and life (Chap.8 pp.197-199)
【第3回】
 Heracleitus (Chap.8 pp.199-200)
【第4回】
 Democritus (Chap.8 pp.201-202)
【第5回】
 Socrates on the soul (Chap.8 pp.202-206)
【第6回】
 From Socrates to Plato (Chap.8 pp.206-208)
【第7回】
 Aspects of the soul (Chap.8 pp.208-211)
【第8回】
 Plato's argument for dualism (Chap.8 pp.211-215)
【第9回】
 Aristotle: the problem of soul and body (Chap.8 pp.215-217)
【第10回】
 The definition of soul (Chap.8 pp.217-220)
【第11回】
 Atomism and the soul (Chap.8 pp.220-221)
【第12回】
 Stoic materialism and the soul (Chap.8 pp.222-224)
【第13回】
 Atomism and neccesity (Chap.9 pp.228-230)
【第14回】
 Aristotle on neccesity (Chap.9 pp.230-234)
【第15回】
 Aristotle on responsibility (Chap.9 pp.234-237)