Web Syllabus(講義概要)

平成30年度

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科目ナンバリング:HEA-203
西洋史特殊講義2A- I 工藤 則光
選択必修  2単位
【史】 18-1-1500-1570-001

1. 授業の概要(ねらい)

 フランスを中心に西欧、南欧、北欧に関わるいくつかの前近代史を巡るテーマについて講義する。特殊講義Ⅰでは中世史を中心に講ずる。テーマによっては内外でかつて論争となった事や現在論争中である事が存在するので、現在の研究水準と照らし合わせて紹介する。
 また、できるだけ内外の西洋史研究者についても紹介する。
 さらに、教材として英文の史資料を取り上げ、英語の読解力の向上の一助にしたいとも思っている。
 できるだけ映像を用いるなどして、具体的に理解できるように心がける。

2.
授業の到達目標

 1.西洋前近代史について基本的知識を獲得すること。
 2.世の中の動きを歴史的に考えるための視点を身につけること。
 3.西洋史を日本語だけでなく最低限英語で読んで考えることが重要であるということを認識する。

3.
成績評価の方法および基準

 受講者数にもよるが、小リポート・小テストなど50%、期末テスト50%で評価する。
 ①小リポートは基本的に授業中のリアクション・ペーパー(原則毎回実施)のことである。
 ②期末テストは定期試験日となることもある。

4.
教科書・参考書

 1.テクストは使用しない。
 2.講義に関係する日本語文献はテーマによって多数ある場合もほとんどない場合もあるが、適宜参考文献を紹介する。

5.
準備学修の内容

 授業内容の理解を深めることができる教材を紹介するので、事前に読んだり見たりするとよい。また、現在日本や世界で起きていることに関心を持つこと。最低限毎日1回は内外のニュースをチェックして動向なりを押さえておくこと。この授業とは直接関係しないかもしれないが、色々な意味で過去と現在はつながっているので、意外な接点に驚くこともあるだろう。

6.
その他履修上の注意事項

 西洋史コース以外の学生の履修を認めるが、扱う内容は高校教科世界史Bで全く扱われていない事項などがあるので、それなりの覚悟をもって受講すること。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 ガイダンス:①授業の進め方・評価方法などについて ②ヨーロッパ諸国と首都
【第2回】
 はじめに:①古代末期とポスト・ローマ期 ②アンリ・ピレンヌ
【第3回】
Ⅰ.フランク王国史①:政治史、経済史、社会史概観
【第4回】
Ⅰ.フランク王国史②:王権論を中心に
【第5回】
Ⅰ.フランク王国史③:その他の論点
【第6回】
Ⅱ.封建制①:フランスを中心に封建王政論①
【第7回】
Ⅱ.封建制②:フランスを中心に封建王政論②
【第8回】
Ⅱ.封建制③:社会史的解釈
【第9回】
Ⅲ.百年戦争①:前期百年戦争
【第10回】
Ⅲ.百年戦争②:後期百年戦争
【第11回】
Ⅲ.百年戦争③:ジャンヌ・ダルク論
【第12回】
Ⅳ.中世のイタリアとスペイン①:イタリア史から
【第13回】
Ⅴ.中世のイタリアとスペイン②:スペイン史から
【第14回】
Ⅵ.中世ヨーロッパ軍事史
【第15回】
 まとめとテスト
 ◎以上の予定に小テストや小リポートが加わるはずである。