Web Syllabus(講義概要)

平成30年度

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科目ナンバリング:ESS-314
小学校・英語活動指導法 竹内 朋子
選択  2単位
【初等教育】 18-1-1500-1652-002

1. 授業の概要(ねらい)

 「小学校・英語活動概論」の内容を受けて、子供を引き付ける「外国語(英語)活動」について引き続き学ぶ。

 本授業では、①2020年度から5、6年生で「外国語」が教科となり、そして3、4年生で「外国語活動」が必修科目となることについて改めて理解を深め、各学年が目標とするもの、そして目標に向けての取り組み方を再確認する。②様々な活動を通して、指導する際の工夫点や留意点を意識して、子供にとって楽しくかつ効果的なインプット・アウトプットにつながる指導方法を身につける。③指導計画を立て、指導案を作成する。

具体的な指導練習としては、実際に小学校で活用されている歌、チャンツ、コミュニケーションゲームなどの活動を使い、学生同士で指導練習を重ねて指導方法を身につけていく。その際のポイントとして、教室英語(Classroom English)を駆使し子供にとって理解しやすい英語による指導を意識するとともに、非言語表現の伝え方(ジェスチャーの大切さ)を積極的に取り入れた指導練習も行う。
また、英語の発声に伴う発音、音法、強勢などにも注意をしながら指導者として伝わりやすい英語を使えるよう、絵本の読み合わせなどの活動を通して発声練習も行う。
最終的には、各個人で作成した指導案を元にグループ内で模擬授業を行い、英語を指導する際のポイントをお互いにフィードバックすることで、目指すべき指導者の姿をより明確にしていく。

2.
授業の到達目標

・「外国語」「外国語活動」を指導する際に必要な教室英語(Classroom English)・英単語を身につける。
・子供が理解しやすい英語、子供の発話を導けるような英語を理解し、実際に使えるようにする。
・歌、チャンツ、コミュニケーションゲームなどの指導方法を身につける。
・指導計画を立て、指導案を作成する。
・評価方法(パフォーマンス評価、Can-doリスト含む)を理解する。

3.
成績評価の方法および基準

 英語の小テスト(20%)、指導案及び指導技術(40%)、理解度確認テスト(30%)、振り返り(10%)

4.
教科書・参考書

 テキスト:『Let's Try! 1』『Let's Try! 2』文部科学省
      『Bright and Early』 Junko Matsuzaki Carreira 南雲堂

 参考文献:『小学校英語 コミュニケーションゲーム100』加藤拓由 明治図書
      『小学校英語の教え方 25のルール』佐藤久美子 講談社
      『小学生に英語の読み書きをどう教えたらよいか』田中真紀子 研究社
      『英語の絵本 活用マニュアル』外山節子 コスモピア
      『We Can! 1』『We Can! 2』文部科学省
      『小学校学習指導要領解説 外国語活動・外国語編』文部科学省
   

5.
準備学修の内容

 ・身近なもの、日常的な行動などがスムーズに英語で言えるよう、日頃から意識して英単語や表現を増やすことが必須である。自主的に英語力を上げていく努力は欠かせない。また、教室英語を身につけていくために指定箇所を毎回学習し確実に暗記すること。小テストで確認する。
 ・英語での正確な指示や指導案作成のため、中学校レベルの基礎的な文法を復習し理解しておくこと。
 ・授業内の配布資料は必ず読み、理解を深めること。

6.
その他履修上の注意事項

 子供を引き付ける「外国語(英語)活動」とは何かを学ぶ場である。受け身にならず、積極的に参加すること。グループワークを多く取り入れるので、互いの意見の中から、あるいは一人の指導者としての立場から小学校における「外国語(英語)活動」の授業について知識を深めていってもらいたい。身体も心もフル活用である。子供の気持ちがわかる良い指導者であり、かつ英語もできる指導者であることを目指して取り組むこと。そして、何よりも学生諸君自身が英語を話していること、使えていることを楽しんでもらいたい。その楽しさを子供に伝えるのが、英語活動の指導者としての重要な役割であるからだ。
尚、授業内容は履修者の人数により多少変更することもあり得る。
 
 また、指定テキスト以外に教材研究として、2020年度までの移行期間中に小学校で使用される新教材(We Can!1,2)の購入を別途指示する可能性がある。(一冊数百円程度)

7.
各回の授業内容
【第1回】
 ・オリエンテーション
 ・小学校で英語に触れる意義について
 ・中学校、高校へとつながる英語教育とは
【第2回】
 ・中学年の英語活動、高学年の英語活動:違い・共通点・指導方法を理解する
 ・学年問わず多用できる歌、チャンツや活動を知る
 ・MI理論について再確認する
 ・Classroom Englishを学ぶ
【第3回】
 ・「歌・チャンツ」指導のポイント
 ・「歌・チャンツ」の指導練習
 ・「アルファベット」、「数字」を正しく発音する
 ・Classroom English 小テスト①
【第4回】
 ・「ウオーミングアップ」の確認:授業開始時のポイント
 ・「ウオーミングアップ」の実践:Small Talkの実践
 ・Classroom Englishを学ぶ
【第5回】
 ・「読み書き」指導の注意点
 ・「読み書き」指導を楽しく
 ・Classroom English 小テスト②
【第6回】
 ・英語絵本を中心にした授業展開について
 ・英語絵本を読む:絵本の特徴、授業への活かし方、効果的な読み方
 ・Classroom English を学ぶ
【第7回】
 ・英語絵本を読む:絵本の特徴、授業への活かし方、効果的な読み方
 ・Classroom English 小テスト③
【第8回】
 ・評価方法(パフォーマンス評価、Can-doリストなど)について
 ・理解度確認テスト
【第9回】
 ・指導案作成 その1;指導計画を立てる・言語材料を選ぶ
 ・Classroom English を学ぶ
【第10回】
 ・指導案作成 その2:指導案を立てる・教材作成
 ・Classroom English 小テスト④
【第11回】
 ・指導案作成 その3:指導案を立てる・教材作成
 ・指導練習 その1
 ・グループメンバーによるフィードバック、担当教員指導

 
【第12回】
 ・指導練習 その2
 ・グループメンバーによるフィードバック、担当教員指導
 ・効果的な教材について


 
【第13回】
 ・指導練習 その3
 ・グループメンバーによるフィードバック、担当教員指導
 ・非言語要素における表現力を高める

 


 
【第14回】
 ・指導練習 その4
 ・グループメンバーによるフィードバック、担当教員指導
 ・Classroom Englishを学ぶ
【第15回】
 ・まとめ:指導上のポイント、留意点を総括
 ・Classrom English 小テスト⑤