Web Syllabus(講義概要)

平成30年度

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科目ナンバリング:PHE-105
論理学 I 長綱 啓典
【Ⅱ】  2単位
【Ⅱ 人の心と思想を学ぶ】 18-1-1500-2724-003

1. 授業の概要(ねらい)

 「正しく考える」とはどのようなことでしょうか。どのような条件の下で人間の思考は正しく展開されるのでしょう。人間の思考が正しく展開される条件について問う学問が論理学です。したがって、論理学は、筋道だった議論を構築したり、間違った主張を批判したりする「自ら考える力」を養うための、最も重要なツールの一つであると言うことができます。本授業では、いわゆる伝統的形式論理学の構成の大枠に従いつつも、日常的な生活レベルにおける事例に即しながら、論理学の基礎を学びます。具体的には、誤謬論、概念論、判断論を見たうえで、前提1個から結論を導く推理を取り扱います。

2.
授業の到達目標

 ①ある推理についてその誤謬を見つけ、それがどのような誤謬であるか説明することができる。
 ②ある概念の対が与えられた場合、それら概念相互の関係の種類を正しく指摘することができる。
 ③ある定義が与えられた場合、その定義がどのような種類のものであるかを正しく指摘することができる。
 ④定義の規則を運用して、不適切な定義を批判することができる。
 ⑤分類の原理を運用して、不適切な分類を批判することができる。
 ⑥ある判断が与えられた場合、対当関係にある判断を作り、その真偽を判定することができる。
 ⑦ある判断を換質法、換位法、換質換位法、換質換位の換質法によって変形することができる。

3.
成績評価の方法および基準

 ①中間テスト:40点
 ②期末テスト:40点
 ③宿題:20点
 詳細については第1回授業で説明します。

4.
教科書・参考書

 教科書、参考文献、ともに指定しません。

5.
準備学修の内容

 毎回の授業で宿題を出しますので、次回の授業の冒頭に提出してください。

6.
その他履修上の注意事項

 論理学は「自ら考える力」を養うことを主眼とする学問です。したがって、授業に主体的に参加する学生を歓迎します。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 イントロダクション
【第2回】
 誤謬論①:論理的な誤謬
【第3回】
 誤謬論②:言語上の誤謬
【第4回】
 概念論①:概念の内包と外延
【第5回】
 概念論②:概念間の関係
【第6回】
 定義①:定義の種類
【第7回】
 定義②:不十分な定義
【第8回】
 分類:分類の種類
【第9回】
 まとめと中間テスト
【第10回】
 判断論①:定言判断の種類
【第11回】
 判断論②:仮言判断と選言判断の種類
【第12回】
 対当推理
【第13回】
 変形推理①:換質法と換位法
【第14回】
 変形推理②:換質換位法と換質換位の換質法
【第15回】
 まとめとテスト