Web Syllabus(講義概要)

平成30年度

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科目ナンバリング:PHE-106
論理学 II 長綱 啓典
【Ⅱ】  2単位
【Ⅱ 人の心と思想を学ぶ】 18-1-1500-2724-004

1. 授業の概要(ねらい)

 「正しく考える」とはどのようなことでしょうか。どのような条件の下で人間の思考は正しく展開されるのでしょう。人間の思考が正しく展開される条件について問う学問が論理学です。したがって、論理学は、筋道だった議論を構築したり、間違った主張を批判したりする「自ら考える力」を養うための、最も重要なツールの一つであると言うことができます。本授業では、いわゆる伝統的形式論理学の構成の大枠に従いつつも、日常的な生活レベルにおける事例に即しながら、論理学の基礎を学びます。具体的には、伝統的形式論理学の中心課題である推理論を主に扱います。さらに蓋然的な推理と現代論理学の初歩も扱います。

2.
授業の到達目標

 ①ある三段論法が与えられた場合、三段論法の格式、推理としての正誤、誤っている場合にはその誤りの種類を正しく指摘することができる。
 ②両刀論法にもとづく詭弁を論駁することができる。
 ③日常的な判断を命題論理学の方法に従って記号化することができる。
 ④ある命題が与えられた場合、その真理値を求めることができる。
 ⑤蓋然的な推理について、その代表的な種類を見分けることができる。
 ⑥蓋然的な推理について、蓋然性の高低を評価することができる。
 ⑦ある仮説を立てた場合、その仮説の正しさを検証する方法を提示することができる。

3.
成績評価の方法および基準

 ①中間テスト:40点
 ②期末テスト:40点
 ③宿題:20点
 詳細については第1回授業で説明します。

4.
教科書・参考書

 教科書、参考書、ともに指定しません。

5.
準備学修の内容

 毎回の授業で宿題を課しますので、次回の授業の冒頭に提出してください。

6.
その他履修上の注意事項

 論理学Ⅰの単位を取得した学生のみ履修を認めます。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 定言三段論法①:各種の用語
【第2回】
 定言三段論法②:その規則
【第3回】
 仮言三段論法①:純粋仮言三段論法
【第4回】
 仮言三段論法②:混合仮言三段論法
【第5回】
 選言三段論法
【第6回】
 両刀論法①:基本的な形式
【第7回】
 両刀論法②:詭弁とそれに対する批判
【第8回】
 まとめと中間テスト
【第9回】
 蓋然的な推理①:蓋然性の高低
【第10回】
 蓋然的な推理②:帰納的推理
【第11回】
 蓋然的な推理③:類比的推理
【第12回】
 蓋然的な推理④:仮説とその検証
【第13回】
 命題論理学①:記号化と命題計算
【第14回】
 命題論理学②:推理
【第15回】
 まとめとテスト