Web Syllabus(講義概要)

平成30年度

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科目ナンバリング:FYE-105
ピア・エデュケーション II 井上 史子
【Ⅰ】  2単位
【Ⅰ 大学での学び方】 18-1-3082-3064-002

1. 授業の概要(ねらい)

 この授業は、前期での授業内容や学生の関心をもとに、大学や学生をめぐる幅広い今日的課題や、その中で学生はいかに他者と協働して学ぶかについて、コミュニケーション演習とPBL(Problem-Based Learning:問題基盤型学習)による実践的な学習手法を取り入れながら考えていきます。それにより、人が生涯学び続けることの意義や他者との学び合いのあり方について自身の考えを確立することを目指します。PBLとは、「問題を特定する」「問題の理解に必要な情報を個人/グループで収集する」「全体で情報を共有し、問題の構造を理解する」というステップにより構成される学習手法です。
 受講学生は、前期に「大学概論Ⅰ」または「ピア・エデュケーションⅠ」を受講し良好な成績を収めた学生をおもな対象とし、最大30名を限度とします。なお、第1回目の授業で受講者の決定を行いますので、2回目以降に参加しても受講はできませんので注意して下さい。

2.
授業の到達目標

 ①学生は、アクティブラーニングの意味やその意義について説明することができます。(知識・理解)
 ②学生は、PBL(問題基盤学習)について説明することができます。(知識・理解)
 ③学生は、課題に積極的に取り組み、他者の学びにも貢献しようとします。(理解、関心、態度)
 ④学生は、多様な手段・方法を用いて自身の考えや主張を分かりやすく他者に伝えることができます。(技能、表現)
 ⑤学生は、自身の学びを省察し、適切に文章で表現することができます。(理解、技能、表現)

3.
成績評価の方法および基準

 (1)学修ポートフォリオ(到達目標⑤、必須) 40%
 (2)課題レポート(到達目標①、②、③) 20%
 (3)小テスト(到達目標①、②、③) 20%
 (4)プレゼンテーションの相互評価(到達目標③、④) 20%

4.
教科書・参考書

 <参考書>
  ・新井和広他、『グループ学習入門 学びあう場づくりの技法』、慶応義塾大学出版会、2013、(¥1,200予定)

5.
準備学修の内容

 PBLでのグループ学習やディスカッション、発表のために、授業時間以外での準備学習が必須となります。準備学習の内容は、都度、授業内で指示します。

6.
その他履修上の注意事項

 ①授業では、皆さんの積極的な参加(発表や質問、準備学習など)を期待しますので、それを行うだけの意欲と積極性を持って履修登録をしてください。また、各自最低1回は、「議長」「書記」「チューター」と呼ばれるグループ活動を進める3つの役を経験してもらいます。
 ②個人発表やグループディスカッションなどでパソコンを使用する場合があります。機器の準備および学内外でインターネットやプリンタが使用できる環境は各自で確保して下さい。
 ③高等教育開発センターで活動するSCOT(Students Consulting on Teaching)になることを希望する学生の受講を奨励します。
  SCOT(スコット)とは、「高等教育開発センターに所属する、学生の視点から授業改善を支援する訓練された学生」のことです。
 ④遅刻はやめてください。授業途中からの参加は他の受講生の迷惑になりますし、グループ演習に参加できない場合があります。遅刻(授業開始時に着席していない)が複数回ある場合は、成績評価(4)にカウントします。また、私語や飲食は厳に慎んでください。これは言うまでもなく、最低限の授業におけるマナーです。受講に際してとくに対応が必要な場合(病気や怪我、障害など)は遠慮なく申し出てください。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 <イントロダクション>
 授業の到達目標、進め方、成績評価方法等について
【第2回】
 <講義>
 ・PBLの意義と効果について
 ・PBLの手法と評価方法を知る
【第3回】
 <補完講義①> 
 ・最新の高等教育をめぐる課題(大学教育に関する文献や資料を読む、問題を特定する)
【第4回】
 <ミニワーク①>
 ・問題分析(ロジックツリー)
【第5回】
 <ミニワーク②>
 ・コミュニケーション演習
【第6回】
 <PBL①> 
 「21世紀の学びと社会」を考える(発表・ディスカッション)、問題設定、準備学習
【第7回】
 <PBL②> 
 「21世紀の学びと社会」を考える(発表・ディスカッション)、準備学習
【第8回】
 <補完講義②> 
 「21世紀の学習」とはどのような特徴をもつか(予定)
【第9回】
 <PBL③>
 「21世紀の学びと社会」を考える(発表・ディスカッション)、準備学習、レポート課題の提示
【第10回】
 <中間まとめ>
 ・学修ポートフォリオの構想を練る、課題レポートの提出①
 ・これまでの学習活動の見直し(問題構造の検討)
【第11回】
 <補完講義③>
 今後の議論に必要な知識の提供(テーマは授業内で決定)
【第12回】
 <PBL④>
 「21世紀の学びと社会」を考える(発表・ディスカッション)、準備学習
【第13回】
 <PBL⑤>
 「21世紀の学びと社会」を考える(発表・ディスカッション)、準備学習、レポート課題の提示
【第14回】
 <PBL⑥>
 これまでの学習の総括:全員発表(プレゼンテーション)、課題レポートの提出②、小テスト問題の提出
【第15回】
 授業総括、学修ポートフォリオの確認・提出、小テスト