Web Syllabus(講義概要)

平成30年度

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科目ナンバリング:CAS-102
文化遺産 II 山内 和也
【Ⅲ】  2単位
【Ⅲ 歴史と文化を学ぶ】 18-1-3083-4417-004

1. 授業の概要(ねらい)

 文化遺産は、私たちの祖先が生み出し、現在まで伝えてきた貴重な遺産です。しかしながら、ユネスコ世界遺産を含め、さまざまな理由から、多くの文化遺産が破壊や消滅の危機にさらされています。2003年のバーミヤーン遺跡の大仏の爆破に端を発し、現在でもイラクやシリアで遺跡の破壊が行われています。その現状はどうなのか、護るために何が行われているのかを理解するとともに、どうすれば貴重な文化遺産を未来に伝えていくことができるのかを具体的な事例に基づいて考えていきます。また、文化遺産保護の現場に立つ専門家を招へいし、文化遺産保護のために何ができるかを考えます。

2.
授業の到達目標

 文化遺産の破壊の現状とその背景、その保護に関する取り組むや活動を理解すること、そしてそれを将来に伝えていくためには何をすべきかを考えるための知識や情報を得ること。

3.
成績評価の方法および基準

 学期末試験60%、平常点40%(出席状況及び課題等)

4.
教科書・参考書

 テキスト:特に指定しません。適宜、プリントを配布します。
 参考文献:山内和也監訳『掠奪されたメソポタミア』NHK出版、2016年
 課題用図書:野口淳・安倍雅史(編著)『イスラームと文化財』新泉社、2015年

5.
準備学修の内容

 文化遺産の保護や破壊に関するニュースに積極的な関心を寄せ、その背景や課題について興味を持つこと。

6.
その他履修上の注意事項

 現在、イラクやシリアでは文化遺産が毎日のように破壊されています。それをたんなる蛮行や悲惨な出来事としてとらえるだけでなく、その背景や目的はいったい何であるのかを考える姿勢が望まれます。また、文化遺産の破壊は決して遠い世界のものではなく、自分たちの身近に存在するものであることを考えてみてほしいと思います。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 危機にある文化遺産
【第2回】
 文化遺産破壊の歴史1
【第3回】
 文化遺産破壊の歴史2
【第4回】
 世界遺産バーミヤーンの破壊と保護1
【第5回】
 偶像破壊とは何か
【第6回】
 世界遺産バーミヤーンの破壊と保護2
【第7回】
 世界遺産バーミヤーンの破壊と保護3
【第8回】
 世界遺産バーミヤーンの破壊と保護4
【第9回】
 武力紛争にさらされる文化遺産
【第10回】
 文化遺産と新聞報道
【第11回】
 ジェノサイドと文化破壊
【第12回】
 国の復興と文化遺産の保護
【第13回】
 文化遺産の現場から
【第14回】
 文化遺産の保護と活用
【第15回】
 まとめ