1. |
授業の概要(ねらい) |
|
この授業は、大学という場で「学ぶことの意義」(なぜ大学で学ぶのか、大学でなにが学べるのか)を理解し、卒業後の生活までを通して、自らの所属する集団や社会に積極的に働きかけ続けるために必要な知識・技能・態度を、授業をとおして学生の皆さんが身につけることを目標としています。社会への働きかけとは、「対話」をすること、そしてその「対話」の機会を創出することに他なりません。対話には、顔を合わせての話し合いだけではなく、書物や論文を通しての議論、社会的システムを活用した自らの意見の表明など、様々な行為が含まれます。大学では、こうした対話のために必要なスキルを十分に活用しながら、自らの立てた問いについて探求し、その成果を様々な形で発信することが求められます。 このような目標を達成するために、この授業では「インプロ」と呼ばれるワークを通して、多様な人々との協働によって対話的で創造的な場を形成することの重要性について考えます。さらに、社会的な問題に対して「対話」としての働きかけをどう実現するかについて、グループによるPBL(Problem-Based Learning: 問題基盤型学習)に取り組みます。 受講者は30名を上限に、前期に「大学概論Ⅰ」を受講し、良好な成績を修めた学生をおもな対象とします(超過した場合は1年生を優先)。なお、第1回目の授業で受講者の決定を行いますので、2回目以降に参加しても受講はできませんので注意して下さい。
|
2. |
授業の到達目標 |
|
①学生は、授業内で取り組んだ社会的問題について、簡潔に説明できます。(知識・理解) ②学生は、「インプロ」の発達的意義について、簡潔に説明できます。(知識・理解) ③学生は、今後の自らの大学生活において必要なことについて、具体的に説明できます。(技能、態度)
|
3. |
成績評価の方法および基準 |
|
①レポート 40% ②プレゼンテーション 40% ③グループ活動のピア評価 20%
|
4. |
教科書・参考書 |
|
キャリー・ロブマン&マシュー・ルンドクゥイスト(著)ジャパン・オールスターズ(訳)『インプロをすべての教室へ-学びを革新する即興ゲーム・ガイド』新曜社、2016(¥2,100)
|
5. |
準備学修の内容 |
|
準備学習課題を課します。授業は各自の予習をもとに進めますので、やってこないと授業での活動を深めることが難しくなります。
|
6. |
その他履修上の注意事項 |
|
①授業改善のため、SCOT(スコット)学生が各授業に参加します。SCOT学生とは、高等教育開発センターに所属する、学生の視点から授業改善を行う訓練された学生のことです。この授業を受けた皆さんの中からも、ぜひ、SCOTをめざす人が出てきてほしいと思います。 ②欠席および公欠の扱いについては、大学の規程にしたがいます。 ③遅刻(授業開始時刻に着席していない)が複数回ある場合は、欠席としてカウントします。授業途中からの参加は他の受講生の迷惑になりますし、グループ演習に参加できない場合があります。また、私語や飲食は厳に慎んでください。これは言うまでもなく、最低限の授業におけるマナーです。受講に際してとくに対応が必要な場合(病気や怪我、障害など)は遠慮なく申し出てください。 ④必要な資料や参考文献は授業内で配布、紹介します。
|
7. |
各回の授業内容 |
|
【第1回】 | <オリエンテーション> 自己紹介、授業目的、授業方法、成績評価、受講者決定 | 【第2回】 | <「発達的な場」について考える> インプロの理念と手法 | 【第3回】 | <PBL①:日本の問題> テーマの決定、問題の特定 | 【第4回】 | <PBL②:発表準備> グループでの調査と成果の整理 | 【第5回】 | <PBL③:発表・討論> 発表、質疑応答 | 【第6回】 | <PBL④:世界の問題> テーマの決定、問題の特定 | 【第7回】 | <PBL⑤:発表準備> グループでの調査と成果の整理 | 【第8回】 | <PBL⑥:発表・討論> 発表、質疑応答 | 【第9回】 | <PBL⑦:帝京大学の問題> テーマの決定、問題の特定 | 【第10回】 | <PBL⑧:発表準備> グループでの調査と成果の整理 | 【第11回】 | <PBL⑨:発表・討論> | 【第12回】 | <これまでの総括> 発表内容の振り返り、今後の議論に必要な知識の解説(テーマは授業内で決定) | 【第13回】 | <世界と日本と大学と私> 個人の振り返り、発表準備 | 【第14回】 | <世界と日本と大学と私:発表> 個人発表、レポート課題の提示 | 【第15回】 | <総括> レポートの提出、大学での学習と発達 |
|