Web Syllabus(講義概要)

平成30年度

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科目ナンバリング:PSY-101
心理学 I 新原 将義
【Ⅱ】  2単位
【Ⅱ 人の心と思想を学ぶ】 18-1-3082-4957-009

1. 授業の概要(ねらい)

 我々の社会には,心理学のコトバが溢れている。学校では「学び」や「理解」を求められ,足し算から四則演算,九九,鶴亀算と,徐々に難しくなっていく「発達段階」に合わせられたカリキュラムを受ける。喧嘩をすると,先生たちはお友達の「気持ち」を「考える」ことの重要性を説く。「思春期」を迎えると,私たちは「恋」に落ち,その「思い」を伝えるか伝えないかに頭を「悩ま」せる。就職活動では,会社は私たちがどのような「スキル」を持っているのか,仕事にどのような「モチベーション」を持っているのかを問う。そして大学でも社会でも,あるいは家庭でも,私たちは「空気を読む」ことを求められる。このように我々の生活は,心理学のコトバなしではもはや成り立たない。社会が「心理学化」されていると言ってもよいだろう。
 この授業では,心理学の基礎知識だけでなく,我々の日常生活のなかにあふれる様々な事象から,心理学と我々の関係について考える。具体的には,近年様々な企業研修などで取り入れられている「インプロ(即興劇)」の体験によって「創造性」について考えること,実験によって「記憶」について考えること,コスプレや暴走族などのサブカルチャーを題材に「学習」について考えること,ヘビーメタルの楽曲を題材に音楽の「知覚」について考えることに取り組む。

2.
授業の到達目標

 ①学生は,精神と人工物,社会,文化とのかかわりについて,授業の内容を踏まえながら説明することができる。
 ②学生は,自らの日常生活と心理学との関係について説明することができる。

3.
成績評価の方法および基準

 中間レポート 40%
 期末テスト 50%
 グループワークやプレゼンテーションへの取組 10%

4.
教科書・参考書

 授業内で適宜提示する。

5.
準備学修の内容

 準備学習については,適宜授業内で指示を行う。

6.
その他履修上の注意事項

 本授業では毎回,「インプロ」と呼ばれるグループワークに取り組む。また回によっては,グループによる討論やプレゼンテーションに取り組むことがある。これらの活動への取組の様子は成績にも反映するので,積極的に参加すること。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 オリエンテーション
【第2回】
 記憶① 記憶と人工物
【第3回】
 記憶② フラッシュバルブ記憶
【第4回】
 学習① 学習の転移
【第5回】
 学習② コスプレイヤーの学習
【第6回】
 学習③ 暴走族の学習
【第7回】
 学習④ 状況的学習論とは
【第8回】
 知覚・認知① ヘビーメタルを聞き分ける
【第9回】
 知覚・認知② アフォーダンスとは
【第10回】
 知覚・認知③ 「デザイン」を見つける
【第11回】
 知覚・認知④ 「デザイン」発見発表会
【第12回】
 創造性① 写真で語る私の人生
【第13回】
 創造性② 皆で演じる〇〇の人生
【第14回】
 創造性③ インプロと「発達の最近接領域」
【第15回】
 総括