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授業の概要(ねらい) |
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マス・ツーリズムの時代が到来して以来、観光現象は絶え間なく進化しながら「新たな観光」のあり方を提示してきました。本講義では、近年登場した新たな形態の観光現象の文化的意味を理解する上で重要な示唆を与える社会文化理論を解説していきます。本講義で取り扱うのは、現代の社会と文化をめぐる全般的な様相を理解するための基本的な視座を提供する社会文化理論のクラシックです。我々が生きる世界を的確に見つめる力を身につけるために、近づきやすい観光現象を事例として考察します。
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授業の到達目標 |
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・現代社会における文化のあり方を把握するための理論的知識を習得すること ・事例研究を通して社会・文化現象としての観光の意義を把握すること ・「新たな観光」の登場が有する文化的意味を理解すること
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成績評価の方法および基準 |
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平常点20%、課題発表30%、期末試験50%を原則とします。 授業への積極的な参加は平常点として成績に反映されます。
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教科書・参考書 |
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参考書 フーコー、M.(神谷美恵子訳)、1969、『臨床医学の誕生』.みすず書房. クーン、T.(中山茂訳)、1971、『科学革命の構造』、みすず書房. リッツアー、G.(正岡寛司訳)、2001、『マクドナルド化する社会』.早稲田大学出版部. アーリ、J.&ラーセン、J.(加太 宏邦訳)、2014、『観光のまなざし』.法政大学出版局.
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準備学修の内容 |
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可能であれば参考書の内容を事前に把握して授業に参加することを推奨します。 前回の講義内容は必ず復習してくる必要があります。
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その他履修上の注意事項 |
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観光文化論Iと観光文化論II両方の履修が望ましいです。 授業中の私語及び雑談は禁止とします。
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各回の授業内容 |
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【第1回】 | オリエンテーション:「観光と文化」というテーマ | 【第2回】 | 現代社会と観光―理論編①:科学革命と「パラダイム」の概念 | 【第3回】 | 現代社会と観光―理論編②:マクドナルド化する社会と現代観光 | 【第4回】 | 現代社会と観光―事例編:「新たな観光」のパラダイム | 【第5回】 | ディスカッション・現代社会と観光に関する課題発表 | 【第6回】 | 観光のまなざし―理論編①:近代社会のまなざし | 【第7回】 | 観光のまなざし―理論編②:観光まなざし論の意味 | 【第8回】 | 現代社会と観光―事例編:サスティナブル・ツーリズムのまなざし | 【第9回】 | ディスカッション・観光のまなざしに関する課題発表 | 【第10回】 | 文化価値観と観光―理論編①:「芸術・文化システム」とは | 【第11回】 | 文化価値観と観光―理論編②:ポピュラーカルチャー観光が意味すること | 【第12回】 | 文化価値観と観光―事例編:「ロッキーステップ」のポストモダニティ | 【第13回】 | 文化価値観と観光―事例編:嵩山少林寺の観光地化と映画『少林寺』 | 【第14回】 | ディスカッション・文化価値観と観光に関する課題発表 | 【第15回】 | 講義のまとめとテスト |
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