Web Syllabus(講義概要)

　この授業では以下のねらいがあります．第一に，関心のあるテーマについて，自ら情報を集めていきます．ただし，ここでは，独りよがりな議論にならないためにも，これまでにどのような議論がなされてきたかを把握することが重要です．第二に、問題を解決するためにどのようなアプローチがあるのかを考えていきます．ただし，解決が困難であるため，社会問題となっていることからもわかるように，単なる思いつきでは対応ができません．したがって，社会科学の観点から，どのような主体が，どのような利害関係や社会的な構造のもとで，どのように自然とかかわりながら，解決が困難となっているかという認識がまずは重要です．
　授業内では，パワーポイントにまとめて発表を行います．発表後はゼミ内でのディスカッションを通じて，先に述べた３つのねらいについてより深い理解や考察をしていきます．ただし，３年生は来年につながるテーマを探すことが中心となります．期末には，パワーポイントにおいて中間報告をまとめます．４年生はレポートをまとめていくための個人報告が中心となり，期末には学年末レポートを提出することになります．

　１　環境問題について基本的な知識を修得する．
　２　どのような環境問題があり，これまでどのような議論がなされてきたかを把握する力を修得する．
　３　どのような点が障害となり解決が困難になっているかを把握し，その障害を乗り越えるためにどのような対策が有効かを考察する力を修得する．
　１，２を必須としてできれば３まで達成したい．

　３年生：発表活動40％，ディスカッションへの貢献40％，期末中間報告20％
　４年生：発表活動40％，ディスカッションへの貢献30％，期末レポート30％
の割合で評価して総合する．

　鳥越皓之、帯谷博明　編著（2017）『よくわかる環境社会学』第２版ミネルヴァ書房
　参考書は適宜指示する．

　夏休みの間に，３年生は自分の研究テーマになりそうな，４年生は現在の研究テーマに関連する環境問題に関する本をいくつか読んでおく．学期期間中は，個人報告の準備としては，関心のあるテーマについて積極的に情報を集め，可能であれば現地に足を運んでみる．加えて，類似した問題においてどのような議論がなされてきたかを書籍レベルで確認をする．

　日々のニュースにも引き続き気をつけてもらいたい．