Web Syllabus(講義概要)

平成30年度

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科目ナンバリング:SEM-302
演習 II 石井 良輔
必修  2単位
【観光経営】 18-1-1110-3808-018A

1. 授業の概要(ねらい)

 演習Ⅰに引き続き、輪読を通して、戦略的にものを考えるとはどういうことか、戦略的に考えることによってどのようなことがわかるのかを、可能な限り論理的に考えていく。

2.
授業の到達目標

 自らが周囲とどのような関係をもっているのかを正しく理解し、他者の行動を客観的に分析できる「ゲーム心」を涵養する。
  ・日常でよくある場面を戦略形ゲームとして定式化して解き、その解釈ができる
  ・完全情報の展開形ゲームにおいて、ゲームの木を描ける
  ・展開形ゲームを戦略形ゲームに変換できる
  ・後ろ向き帰納法でゲームを解ける
  ・事前と事後で望ましい行動が変わってしまうゲームにコミットメントを導入するとゲームの解がどのように変わるか説明できる

3.
成績評価の方法および基準

 発表・議論への参加状況などを考慮して総合的に評価する。

4.
教科書・参考書

 天谷研一(2011)、『ゲーム理論入門』、日本能率マネジメントセンター。

5.
準備学修の内容

 授業時間内に解ききれなかった演習問題を、次回授業までに自力で解いておく努力をせよ。どうしてもわからなければ、教員なり他の受講者なりに質問して、わからないことを蓄積しないように努力してほしい。

6.
その他履修上の注意事項

 身近なできごとについて、戦略的思考ができているか、常に考えてほしい。他人のことについて客観的に分析することなく、自分の都合だけで予想して、その予想が外れてしまうということはあるか、あるとすれば、どのように予想すればそれが防げるのか、意識してほしい。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 男女の争い
【第2回】
 チキンゲーム
【第3回】
 チキンゲームの実例
【第4回】
 チキンゲームを合理的な豚に変える
【第5回】
 ゲームの木
【第6回】
 戦略形ゲームによる分析
【第7回】
 信頼性のない脅し
【第8回】
 部分ゲーム完全均衡
【第9回】
 後ろ向き帰納法
【第10回】
 時間不整合性
【第11回】
 コミットメント
【第12回】
 銀行は救済されるか
【第13回】
 政府の時間不整合
【第14回】
 信頼に応えるか裏切るか
【第15回】
 信頼させるコミットメント