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授業の概要(ねらい) |
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リスクは未来です。未来に起きるかもしれないことです。それだけに不確かさがあり、私たちを不安にさせます。それは個人だけではなく組織も同じです。企業の不祥事や事件などは、企業が未来の不確かさに十分対応できていなかった結果かもしれません。21世紀に入ってリスクマネジメントをはじめとして企業経営の枠組みに関する多くの国際標準が制定されつつあり、こうした企業のリスクに対する対応のまずさへのアンチテーゼとも考えられています。リスクマネジメントを学ぼうとする学生にとってリスクやリスクマネジメントの知識は不可欠ですが、講義を進めるうえで、第一に知識よりもリスク感性の醸成を重視します。第二は国際標準などの標準規格を重視します。第三として組織の風土に応じて、その国際標準を自組織に合わせて適用するという各視点を踏まえて講義を進めていきます。「リスクマネジメントⅡ」では、リスクおよびリスクマネジメントの応用分野(事業継続計画、社会的責任、環境リスク ブランドリスク 危機管理)について学習します。授業は基本的に講義形式で行います。
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授業の到達目標 |
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リスクやリスクマネジメントの応用分野の基礎知識とリスク感性を磨くことになります。リスクを特定(発見)できなければリスクマネジメントは始まりません。このリスク感性、リスク想像力を身につけることが授業の到達目標となります。
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成績評価の方法および基準 |
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定期試験結果及びリアクションペーパー等の提出により総合的に評価することを基本にします。
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教科書・参考書 |
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小林誠(著)『初心者のためのリスクマネジメント』日刊工業新聞社を中心にパワーポイントの資料を作成し、それを基本的に授業用のテキストとして使用します。また、MS&ADインターリスク総研[編著]『実践リスクマネジメント要覧-理論と事例』経済法令研究会を参考テキストとして使用します。
他の資料を必要とする場合は授業中に配布します。
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5. |
準備学修の内容 |
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学生の事前準備学修を支援する上で各授業の最後に次回授業のテーマを示します。また各回の授業終了後に、質問コーナーを設けて学習者からの質問を受け付けます。また、学習者からのリアクションペーパーの内容を踏まえて質問コーナーを一層役立てていきます。加えて授業で使用したパワーポイントの資料を授業実施後の翌日までにLMSに登録しますので学習者の復習に役立てられるように環境整備します。
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その他履修上の注意事項 |
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リスクマネジメントⅠを受講後に履修することを推奨します。 今だからこそ求められるリスク感性を磨きます。リスクマネジメントに興味のある多くの学生の受講を期待します。
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各回の授業内容 |
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【第1回】 | オリエンテーション-授業の進め方、評価の基準等の概要説明及び春学期の概要復習 | 【第2回】 | 内部統制 | 【第3回】 | コンプライアンス | 【第4回】 | 事業継続マネジメント(1)-BCMの基本的な考え方 | 【第5回】 | 事業継続マネジメント(2)-企業のBCMへの対応状況 | 【第6回】 | 企業の社会的責任(CSR)(1)-社会的責任の新たな枠組みISO26000の制定 | 【第7回】 | 企業の社会的責任(CSR)(2)-CSRマネジメントシステム | 【第8回】 | 環境リスク(1)-環境関連法、環境汚染リスク | 【第9回】 | 環境リスク(2)-地球温暖化、生物多様性 | 【第10回】 | ブランドリスク | 【第11回】 | 危機管理対策(1)-危機管理概論 | 【第12回】 | 危機管理対策(2)-企業の危機管理対策 | 【第13回】 | 保険会社の海外事業展開-その背景と課題 | 【第14回】 | 講義内容の総まとめ(1) | 【第15回】 | 講義内容の総まとめ(2) |
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