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授業の概要(ねらい) |
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アントレプレナーシップとはアントレプレナー(企業家)によって主体的に行われる、新たな事業機会を発見、追求するプロセスです。日本では長らくアントレプレナーシップと新事業創出が低迷しています。このため、アントレプレナーシップの促進は日本経済再興の処方箋として多くの期待を集めてきました。 アントレプレナーシップは、必ずしも新規企業の立ち上げのみに限られるものではなく、既存企業の新規事業進出(コーポレート・アントレプレナーシップと呼ばれます)、社会的領域における起業(ソーシャル・アントレプレナーシップ)も含むものです。アントレプレナーシップは起業家個人のキャリア形成意欲を満たすものだけでなく、イノベーションを創出し、人々に新たな雇用先を提供することで、社会と経済に確かな貢献を行っています。 本演習ではアントレプレナーシップ、イノベーションと経済に関する分析を主体的に進めるための知識と考え方を修得します。前期は文献の読み込みを中心に行い、知識を修得し、分析の視座について理解を深めた後、後期にはいよいよグループ研究の準備に取り掛かります。
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授業の到達目標 |
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① アントレプレナーシップとイノベーションについて経済的な把握ができる ② アントレプレナーシップとイノベーションについて分析の方法論について理解している ③ アントレプレナーシップとイノベーションについて政策的な位置づけを説明できる ④ アントレプレナーシップとイノベーションについて研究上の論点を整理できる ⑤ アントレプレナーシップとイノベーションについて発表と質疑応答、討論が十分にできる
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成績評価の方法および基準 |
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演習での発表の成果と、質疑応答や討論への参加の態度を考慮して評価します。
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教科書・参考書 |
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初回に皆の関心を聞き、テキストを選びます。 参考書: D.J.ストーリー『アントレプレナーシップ入門』(忽那・安田・高橋訳)有斐閣、2004年 E. モレッティ『年収は「住むところ」で決まる―雇用とイノベーションの都市経済学』(池村千秋訳)プレジデント社、2014年 S.シェーン『<起業>という幻想:アメリカン・ドリームの現実』(谷口功一・中野剛志・柴山桂太訳)白水社、2011年
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準備学修の内容 |
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報告者は、テキストの担当箇所をワードでまとめた資料を作成してくること。報告者以外の者は該当箇所を読んでおき論点を把握しておくこと。
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その他履修上の注意事項 |
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演習は皆で作り上げていくものという意識を持ちましょう。各自、自分の発表を担当する責任と向き合うことになりますが、他のメンバーの発表の回でも建設的なコメントをしてあげるようにしましょう。
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各回の授業内容 |
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【第1回】 | オリエンテーション | 【第2回】 | アントレプレナーシップの定義 | 【第3回】 | 企業の誕生 | 【第4回】 | 企業の消滅 | 【第5回】 | 企業の成長 | 【第6回】 | 中小企業と雇用 | 【第7回】 | 中小企業金融 | 【第8回】 | 中小企業政策 | 【第9回】 | イノベーション産業の規模と広がり | 【第10回】 | イノベーション産業の都市への集中 | 【第11回】 | イノベーション産業の立地の条件 | 【第12回】 | イノベーション産業と人口移動 | 【第13回】 | イノベーション産業と地域再生 | 【第14回】 | 企業訪問 | 【第15回】 | 企業訪問の振り返りと前期のまとめ |
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