Web Syllabus(講義概要)

平成30年度

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科目ナンバリング:MAN-212
経営組織論 II 楊  錦華
選択必修  2単位
【観光経営】 18-1-1120-1944-024A

1. 授業の概要(ねらい)

 近年経営組織に関する研究分野のなかで、経済学と経営学の両方にまたがる学際的な学問領域、組織の経済学が注目を集めています。この授業では、組織経済学の中で、取引コスト理論とエージェンシー理論、所有権理論から構成される「新制度派経済学」と呼ばれる理論アプローチを体系的に理解したうえ、それに含まれるそれぞれの理論を用いて従来の経営組織論で扱われてきたトピックスをどのように分析できるかを学習します。

2.
授業の到達目標

 (1)経営組織の研究分野における問題点と組織経済学が生成した背景を把握し、新制度派経済学を体系的に把握することができます。
 (2)新制度派経済学における3つの研究アプローチの基本原理を理解し、その理論的な視点から経営組織に関わるトピックスを説明することができます。
 (3)授業で勉強した新制度派経済学の理論を応用し、日々起きている経済・経営現象を分析し、それに対する自らの見解を述べることができます。

3.
成績評価の方法および基準

 出席・授業内小テスト・課外課題(50%)と期末試験(50%)で総合的に評価します。

4.
教科書・参考書

 テキスト
  菊澤研宗 『(改訂版)組織の経済学 入門』 有斐閣、2016年。
 参考文献
  授業中適宜指示します。

5.
準備学修の内容

 (1)当授業は授業内容に合わせて、受講生の理解を深めるために課外課題の提出を求めています。成績評価の一環となりますので、成績評価の一環となりますので、提出締切日までに必ず提出してください。
 (2)日常の企業組織に関連するニュースや報道に関心を持ち、授業で学んだ理論知識を応用し、様々な経営現象を分析し、自らの見解を述べられるように心がけてほしい。

6.
その他履修上の注意事項

 (1)授業はスライド方式で授業内容を示しながら進めていく形式を取っており、プリントを配布しませんので、必ずノートを用意してください。
 (2)当授業は教員と受講生の双方向コミュニケーションに基づいた授業を目指しています。授業中の質問に対し積極的に発言し、授業参加意欲の高い受講生を望んでいます。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 オリエンテーション
 授業内容・計画・評価方法を説明し、受講生と一緒に受講ルールについて話し合い決めていきます。
【第2回】
 組織の経済学登場の歴史
 組織経済学の生成と背景、新制度派経済学の理論的仮定とそれに含まれる3つの研究ア
 プローチについて学習します。
【第3回】
 取引コスト理論(1)
 取引コスト理論の基本原理を学習します。
【第4回】
 取引コスト理論(2)
 取引コスト理論と組織デザインについて学習します。
【第5回】
 取引コスト理論(3)
 取引コスト理論と戦略的経営について学習します。
【第6回】
 取引コスト理論(4)
 取引コスト理論とコーポレート・ファイナンスについて学習します。
【第7回】
 エージェンシー理論(1)
 エージェンシー理論の基本原理について学習します。
【第8回】
 エージェンシー理論(2)
 エージェンシー理論とコーポレート・ガバナンスについて学習します。
【第9回】
 エージェンシー理論(3)
 エージェンシー理論と組織形態について学習します。
【第10回】
 エージェンシー理論(4)
 エージェンシー理論と人事労務について学習します。
【第11回】
 所有権理論(1)
 所有権理論の基本原理について学習します。
【第12回】
 所有権理論(2)
 所有権理論と環境問題について学習します。
【第13回】
 所有権理論(3)
 所有権理論と企業組織について学習します。
【第14回】
 所有権理論(4)
 所有権理論と経営戦略について学習します。
【第15回】
 まとめと復習