Web Syllabus(講義概要)

平成30年度

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科目ナンバリング:SPS-221
スポンサーシップ概論 I 川上 祐司
選択必修  2単位
【経営】 18-1-1120-3838-017A

1. 授業の概要(ねらい)

 「スポンサーシップ概論Ⅰ」では、「スポーツスポンサーシップ」についての理論と基礎知識について学習する。もはやスポーツは企業経営におけるマーケティング戦略の一翼として欠かすことの出来ないファクターである。トヨタ、マイクロソフト、コカ・コーラなどのグローバル企業において「スポーツスポンサーシップ」はその最も重要なマーケティング手段として自社ビジネスの成長に貢献している。
 「スポンサーシップ概論Ⅰ」では、クライアント企業側のBuying(購買)スキルの習得を目指す。スポーツスポンサーシップの歴史から現状のトレンド、ビジネス構造、購買理論からマーケティング理論を理解するとともに、企業クライアント側のスポーツマーケティング展開を加速させるスポーツスポンサーシップ戦略の立案を目指す。

2.
授業の到達目標

 以下の業種・業務に必要なマーケティングおよびプロモーション等の基礎知識を習得する。最終的課題として、クライアントのスポーツスポンサーシップ戦略について立案し発表する。
 ・スポーツチーム・リーグプロモーション担当者
 ・企業・行政プロモーション担当者
 ・広告代理店、マスコミ志望

3.
成績評価の方法および基準

 *出席点はありません(ただし要打刻)以下より総合的に評価する(100点満点)
 ①企業におけるスポーツスポンサーシップ戦略の立案および発表:60点
  テーマ:クライアント企業のスポーツスポンサーシップ戦略または分析(マーケッターとしてスポーツスポンサーシップ戦略立案またはコンサルティングとしてスポーツスポンサーシップ分析)
 ②レポート:期中に課題レポート3回実施。30点(10点×3)
 ③授業内発表:10点
  テーマ:週末に開催されたスポーツイベントの動向(ビジネス・パフォーマンス)について

4.
教科書・参考書

 テキスト:
 ・川上祐司著『メジャーリーグの現場に学ぶビジネス戦略―マーケティング、スポンサーシップ、ツーリズムへの展開―』 晃洋書房
 参考文献:
 ・拙者『オリンピックスポンサーシップ構造の功罪(その1)-東京2020オリンピックテレビプロモーションの現状と課題より-』 帝京経済学研究
 ・拙著『日本プロゴルフトーナメント開催と企業経営効果についてーLPGAツアートーナメントを事例にー』 帝京経済学研究
 ・拙著『わが国のスポーツスポンサーシップ構造と現状の課題』 帝京経済学研究
 ・拙著『スポンサーシップイベントによる企業イメージ効果と現状の課題―国内企業におけるスポサーシップ事例より―』 帝京経済学研究
 ・広瀬一郎著『新スポーツマーケティング』 創文企画
 ・George Foster, Norman O'Reilly著『Sports Business Management: Decision Making Around the Globe』

5.
準備学修の内容

 授業テキストは拙書および前日までにLMSにアップするPPTデータを使用するので必ず資料確認すること。また、当日授業では出来る限りパソコン持参で受講すること。
 国内一般紙および日本経済新聞を必読のこと。毎授業冒頭に週末に開催されたスポーツイベントの動向(ビジネス・パフォーマンス)について発表してもらいます。
 加えてSports Business Journal、またスポーツ専門サイト等よりアメリカスポーツビジネス動向にも関心を高めること。

6.
その他履修上の注意事項

 スポンサーシップはマーケティング戦略の一翼を担うため、より深い理解を促すには「スポーツマーケティング概論Ⅰ」の履修が望ましい。合わせて「アメリカスポーツマネジメント研修」への参加(履修)も望ましい。
 また、本科目は出席することが目的ではないので出席点はありません(出席は取りません)。スポーツマーケティングの理解と停滞するわが国スポーツビジネスを牽引する人材育成に向けた高度なスキルとノウハウ、理論の習得が目的です。その旨を十分理解して履修するようにして下さい。
 授業テキストはLMSにアップするので出来る限りパソコン持参で受講のこと。本授業は経営の一環を学ぶにあたり、授業進行においては時間・期限・約束の厳守などビジネスルールに準じるとともに学生としてモラルを遵守する。
 今後の日本のスポーツ市場を担う受講学生には、「スポーツの本質」を十分に理解し、わが国のスポーツ文化発展・構築に貢献できる人材としての活躍を期待する。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 オリエンおよびガイダンス
 ・授業の進め方、評価方法、留意点、約束事項の確認する
【第2回】
 スポーツマネジメントについて理解する
 ・スポーツの由来、スポーツビジネスの発祥、スポーツビジネス構造について学ぶ
【第3回】
 スポーツマーケティングについて理解する
 ・スポーツ市場、セグメント、スポーツマーケティングとスポーツスポンサーシップについて学ぶ
【第4回】
 国内スポーツスポンサーシップ歴史について理解する
 ・スポーツとメディアの手段化(朝日・毎日、読売)、野球害毒論、大リーグ招聘について学ぶ
【第5回】
 海外スポーツスポンサーシップ歴史について理解する
 ・アディ・ダスラー/ホルスト・ダスラー、ピーター・ユベロス、電通、アディダス、ISL、キルヒの功績について学ぶ
【第6回】
 スポーツスポンサーシップ構造について理解する①
 ・スポーツスポンサーシップの目的、スポーツスポンサーシップのビジネス構造について学ぶ
【第7回】
 スポーツスポンサーシップ構造について理解する②
 ・マーケティングコミュニケーション、購買理論について学ぶ
【第8回】
 スポーツスポンサーシップ構造について理解する③
 ・エンドースメントについて学ぶ
【第9回】
 スポーツスポンサーシップ構造について理解する④
 ・インベントリ、アクティビティ、ホスピタリティについて学ぶ
【第10回】
 スポーツスポンサーシップ構造について理解する⑤
 ・スタジアムビジネス、ネーミングライツについて学ぶ
【第11回】
 マーケティング評価について理解する
 ・目標設定とKPI(視聴率、GRP、広告評価、接触率・理解度・好感度、広告費換算、評価インデックス FCI)について学ぶ
【第12回】
 スポーツスポンサーシップケーススタディ①
 ナイキのマーケティングとスポーツスポンサーシップ戦略について学ぶ
【第13回】
 スポーツスポンサーシップケーススタディ②
 サントリーのマーケティングとスポーツスポンサーシップ戦略について学ぶ
【第14回】
 スポーツスポンサーシップケーススタディ③
 富士通のマーケティングとスポーツスポンサーシップ戦略について学ぶ
【第15回】
 まとめおよび課題テーマ発表
 ・クライアント企業のスポンサーシップ戦略または分析(発表)
 ・マーケッターとしてスポーツスポンサーシップ戦略立案
 ・コンサルティングとしてスポーツスポンサーシップ分析