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授業の概要(ねらい) |
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観光は幅広い分野に関わりをもつ地域・まちづくりの総合的なテーマであり、地域の経済・産業や持続可能な成長に多面的に関わる。「観光学入門」では、観光に関し、浅く広く学びつつ、観光学の重要性と観光学の基本について理解することをねらいとする。 春学期(観光学入門Ⅰ)では総論として、観光研究の基礎、観光の歴史、観光実態、観光政策などに関するテーマを扱った。秋学期(本講義・観光学入門Ⅱ)では、春学期の総論を踏まえ、現代の観光の課題に応じた各論を扱う。具体的には、観光と地域との関わりの視点から、集客地域の事例、観光と自然・開発と保護、観光と景観、復興観光などの基本的事項を学修する。また、観光と産業の視点から、交通、宿泊、消費等について、近年の動向や注目される取組事例などを含めて取上げる。 観光学の基礎について総体的に理解を深められるよう、通年での受講が望ましい。 必要に応じ関係者をゲストとして招聘する機会をつくる。
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2. |
授業の到達目標 |
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本講義の到達目標は下記のとおりである。 ①観光の基礎的用語を理解し、その内容や特徴を他者に説明することができる。 ②観光の基礎知識に関するポイントを体系的に整理することができる。 ③現代の観光に関わる課題に関して、時代の動向に基づき自らの意見を述べることができる。
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3. |
成績評価の方法および基準 |
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授業内容を基に各自が作成する振り返りシートが20%、中間試験が30%、期末試験が50%として評価する。 中間試験、期末試験は振り返りシートのみ持ち込み可とする。
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4. |
教科書・参考書 |
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基本的には、講義資料を用意し、授業内で配布する。関連資料は授業内で投影・説明した後にLMS上に掲載する。また、参考書として以下の文献も適宜参照されたい。 前田勇編、『現代観光総論(改訂新版)』、学文社 ㈶日本交通公社編、『観光読本(第2版)』、東洋経済新報社 岡本伸之編、『観光学入門』、有斐閣
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5. |
準備学修の内容 |
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観光学は、歴史学や産業、行動学、情報、景観、組織論等の幅広い分野に関わる学問であり、身の回りの社会・経済状況との関わりも深い。授業時間内で得た知見をもとに、各自が関心ある内容を発展的に考察し、関連情報の習得や身近な取組み・各地の事例等の理解に努めること。
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6. |
その他履修上の注意事項 |
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〇通年の履修により、観光に関する基礎的知識の総体的な習得に努めることが望ましい。 〇講義の妨げとなる行為を厳に慎むこと。特に他の受講学生に迷惑となる私語は退席を願い、評価の減点対象となるので留意してほしい。 〇観光に関わる基礎知識の習得は当然であるが、日常的に触れる様々な出来事に関心を持ち、授業で得られた知見と照らし合わせて、観光と地域・社会との関わりを考える問題意識を培われるよう期待している。
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7. |
各回の授業内容 |
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【第1回】 | イントロダクション | 【第2回】 | 事例研究 様々な集客地域の取組み | 【第3回】 | 観光と自然・開発と保護 エコツーリズム | 【第4回】 | 観光と景観① 景観・観光資源に関わる制度(1)伝統的建造物群保存地区制度 | 【第5回】 | 観光と景観② 景観・観光資源に関わる制度(2)景観法 | 【第6回】 | 復興観光~事例から学ぶ復興観光の要諦① 中間支援組織・観光協会等による産業再建と交流 | 【第7回】 | 復興観光~事例から学ぶ復興観光の要諦② 既存組織の転換再編による地域復興 | 【第8回】 | 中間まとめ、中間試験 | 【第9回】 | 観光調査・文献と調査の手がかり 観光白書、関連文献 | 【第10回】 | 東京都の観光政策 | 【第11回】 | 観光と交通 新たな観光商品としての交通 | 【第12回】 | 観光と宿泊 関連法制度と施設整備の動向 | 【第13回】 | 観光消費 観光市場の動向と訪日外国人消費 | 【第14回】 | 観光ともてなし・これからの観光 | 【第15回】 | 授業の総括、期末試験 ※以上は、受講者の理解関心や進捗等により若干修正する可能性もある。 |
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