Web Syllabus(講義概要)

平成30年度

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科目ナンバリング:FUL-203
法社会学 I 髙橋 由紀子
教職  2単位
【教職】 18-1-1210-0327-015A

1. 授業の概要(ねらい)

 法社会学は法と社会の関連を研究対象とするのでさまざまな法の分野が扱われるが、本講義では日本の社会と法制度を子どもたちを取り巻く環境や子どもたちが直面する問題から検討していく。私たちは大人の視点から法を学んできたが、本講義では子どもの視点から社会と現行法を見直すことを試みる。
 春期は日本社会における子ども観と子どもの人権、親の離婚に巻き込まれる子どもの問題、児童虐待と子どもの保護、養子制度と里親制度、赤ちゃんポスト、生殖補助医療と子どもの権利を扱う。

2.
授業の到達目標

 ①現在の日本社会で子どもたちが直面する生活上の問題と法制度をしっかりと認識し、問題解決のための法の役割を理解する。
 ②現行法では十分な対応ができない問題については、どのような法や対策が必要か自分の考えを述べることができる。

3.
成績評価の方法および基準

 期末試験の得点で評価する。

4.
教科書・参考書

 テキスト:『子ども法』大村敦・横田光平・久保野恵美子著(有斐閣)
 参考文献:テーマごとに授業で紹介する。参考文献はMELIC2階の教員推薦図書コーナーにも置いてある。

5.
準備学修の内容

 指示された参考文献や授業中に配布した資料を読み、自分の考えをまとめる。

6.
その他履修上の注意事項

 ①広く社会問題に関心のある学生を歓迎する。毎日のニュースに接し、アンテナを広く張っておく必要がある。
 ②授業に毎回出席しないと話題についていかれず単位取得は困難である

7.
各回の授業内容
【第1回】
 ガイダンス、法社会学という学問について
【第2回】
 子どもの人権の歴史と子ども法の出現
【第3回】
 子どもが育つ場所ー家族の形成と社会的子育て
【第4回】
 離婚後の子の親権・監護をめぐる紛争
【第5回】
 親の離婚と子ども(1)面会交流
【第6回】
 親の離婚と子ども(2)養育費の支払い
【第7回】
 生殖補助医療
【第8回】
 生殖補助医療で生まれた子の法的地位
【第9回】
 児童虐待(1)児童虐待の発見と児童の保護のための取組み
【第10回】
 児童虐待(2)児童虐待防止のための日本の法制度
【第11回】
 社会的養護-児童養護施設と里親委託
【第12回】
 特別養子制度、養子のあっせん問題、赤ちゃんポスト
【第13回】
 子どもの貧困
【第14回】
 子どもと責任ー民事責任と刑事責任
【第15回】
 まとめと試験