Web Syllabus(講義概要)

平成30年度

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科目ナンバリング:POL-307
行政学A 井川 博
選択  2単位
【法学】 18-1-1220-4647-009A

1. 授業の概要(ねらい)

 行政学は、立法、行政、司法のうち、行政の組織や活動などについて、その背景や原因、関係者の行動や心理、効果や影響など幅広い観点から検討を行う学問である。
 行政学Ⅰでは、まず、行政及び行政学の意義について説明した上で、近代における行政の歴史と行政学の展開について講義を行う。次に、組織に関する理論、内閣などの中央政府の組織、行政組織における調整・統合の問題について説明するとともに、公務員制度と人事、財政制度と予算などについて講義を行う。さらに、行政責任に関する理論、官僚制の機能と権力などについても講義を行う予定であり、特に公務員を目指す学生には受講を勧めたい。

2.
授業の到達目標

 ①行政及び行政学の意義と歴史について理解する。
 ②組織理論及び政府組織の編成、調整・統合のしくみについて理解する。
 ③公務員制度や財政制度の基本について理解する。
 ④行政責任の理論、官僚制の諸課題について基本的な知識を得る。

3.
成績評価の方法および基準

 学期末試験を基本(約70%)とし、これに平常点等を加味して判定する。

4.
教科書・参考書

 教科書:村上弘・佐藤満編著『よくわかる行政学 第2版』(ミネルヴァ書房、2016年)
 参考書:参考書、参考文献については、授業の中で適宜紹介する。

5.
準備学修の内容

 ①各回の授業内容に関する教科書の該当部分を事前に読んでおくこと。
 ②新聞に目を通し、出来るだけ行政に関係する記事を読んでおくこと。

6.
その他履修上の注意事項

 ①講義では、レジメを配付する予定である。
 ②講義の内容を、レジメ、教科書で確認し、復習すること。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 授業の進め方について説明するとともに、行政及び行政学の意義について学ぶ。
【第2回】
 行政の歴史と行政学(1)――小さな政府、アメリカ行政学などについて学ぶ。
【第3回】
 行政の歴史と行政学(2)――福祉国家、新自由主義などについて学ぶ。
【第4回】
 行政の歴史と行政学(3)――公共性の実現主体、公共政策における価値基準などについて学ぶ。
【第5回】
 日本における行政の展開、国際比較などについて学ぶ。
【第6回】
 組織理論と管理の技術(1)――科学的管理法、人間関係論などについて学ぶ。
【第7回】
 組織理論と管理の技術(2)――サイモン理論、意思決定論などについて学ぶ。
【第8回】
 内閣、中央省庁など中央政府の組織編成について学ぶ。
【第9回】
 計画、稟議制、リーダーシップなど行政組織における調整と統合について学ぶ。
【第10回】
 公務員制度、公務員のライフサイクルなどについて学ぶ。
【第11回】
 公務員制度改革、財政制度と予算編成などについて学ぶ。
【第12回】
 予算と決算、日本財政の争点(課題)などについて学ぶ。
【第13回】
 説明責任や行政統制など行政責任の問題について学ぶ。
【第14回】
 官僚制の限界と病理など官僚制の機能と権力について学ぶ。
【第15回】
 講義のまとめ、質疑などを行う。