Web Syllabus(講義概要)

平成30年度

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科目ナンバリング:
教育実践リフレクション IV 砥抦 敬三
必修  2単位
【教職大学院】 18-1-1331-3066-017A

1. 授業の概要(ねらい)

 授業は、少人数グループ編成のもと、複数の教員によるティーム・ティーチングの形態で行う。
 リフレクションの場面や手法についての理解を深め、グループ内で授業分析・リフレクションを実施する。実施に当たっては、受講者の実習計画と連動させ、実際の実習に生きてはたらくものとなるようにする。
 B類学生は、教育活動の様々な場面に照らし合わせてリフレクションの手法を理解・獲得するとともに、A類学生のリフレクションに対して指導助言を行う機会を重視し、その力量を高めるようにする。
 秋学期の後半では、グループ協同で、授業案の作成、実践、リフレクション、再試行というサイクルを臨床的究明を重視して検討し、実際に取り組む。

2.
授業の到達目標

 <A類学生>
  ・基本的なリフレクションの手法を理解し、それを生かして自己の教育実習における実践場面をリフレクションし、実践力を向上させていくことができる。また、教師としての学びのサイクルを身につけることができる。
  ※上級生は、リフレクション手法の一層の習熟を図るとともに、教師としての学びのサイクルを工夫し、実践に生かすことができるようにする。
 <B類学生>
  ・リフレクションの場面や手法を多面的に理解し、それを生かして自他の教育実践をリフレクションしたり、指導助言したりすることができる。また、教師としての学びのサイクルの重要性をとらえ、自ら実践したり、指導助言したりすることができる。

3.
成績評価の方法および基準

 リフレクションの実際(20%)、レポート・まとめ(60%)、グループワーク等(20%)を参考にして総合的に評価する。

4.
教科書・参考書

 テキスト
  特定のテキストは使用しない。
 参考書
  ・F・コルトハーヘン『教師教育学』(学文社 2010)
  ・臨床教育人間学会『リフレクション』(東信堂 2007)
  ・日本教育方法学会編『日本の授業研究』上・下巻(学文社 2009)
 など、授業で必要に応じて紹介する。

5.
準備学修の内容

 各自の教育実践、教育実習に対するリフレクションの記録を実習ノート等に、継続的に記録すること。

6.
その他履修上の注意事項

 リフレクションの意義や手法を、理論と実践から理解し、省察的な教師を目指すことを期待する。

7.
各回の授業内容
【第1回】
(必要に応じてシラバスの順序を変更したり、新たな活動・課題を取り入れることもある)
<自己を見つめる>求められる教師像の再構築
①春学期に行った実習を振り返るとともに、「反省的実践」の概念を理解し、改めて「目指す教師像」を検討する(講義)
②グループ討議(秋学期の実習計画及び自己の課題等を明確にする)
【第2回】
<自己を見つめる>チームを作るリフレクション
①自己やグループの強みに焦点を当てたリフレクションに取り組む(講義・演習)。
②グループ討議(リフレクティブな教師の学びのサイクルを作るための取り組みを考える)
 ・第2回から14回では、B類学生は、メンター・ファシリテータとしての役割も果たせるよう、A類学生のリフレクションについて指導助言を行い、その能力を高める。
【第3回】
<技法の習得と実践>リフレクションの手法を学ぶⅣ
①OJTにおけるアクションリサーチ型リフレクションの実際(講義・演習)
②グループ討議(実習の振り返り)
【第4回】
<技法の習得と実践>リフレクションの手法を学ぶⅤ
①ストップモーション方式によるリフレクションの実際(講義・演習)
②グループ討議(実習の振り返り)
【第5回】
<技法の習得と実践>リフレクションの手法を学ぶⅥ
①特別な支援を必要とする児童生徒の指導についてのリフレクションの実際(講義・演習)
②グループ討議(特別な支援を必要とする児童生徒の指導にかかる自己の課題を明らかにし、授業改善を図る)
【第6回】
<技法の習得と実践>リフレクション手法を学ぶⅦ
①リフレクティブな思考と道徳教育(講義・演習)
②グループ協議(子供の内面をどうとらえるかを考える)
【第7回】
<技法の習得と実践>リフレクションの手法を学ぶⅧ
①子供のリフレクションに基づく評価手法(講義・演習)
②グループ討議(子供の作品等をどのように読み取るか)
【第8回】
<リフレクティブな教師の学び>学びのPDCAを作る①
①獲得したリフレクション手法を生かし、グループリフレクションに取り組む(グループごとに実施)
【第9回】
①リフレクティブな教師の学び>学びのPDCAを作る②
 ・獲得したリフレクション手法を生かし、グループリフレクションに取り組む(グループごとに実施)
【第10回】
<リフレクティブな教師の学び>学びのPDCAを作る③
①獲得したリフレクション手法を生かし、グループリフレクションに取り組む(グループごとに実施)
【第11回】
<リフレクティブな教師の学び>学びのPDCAを作る④
①獲得したリフレクション手法を生かし、グループリフレクションに取り組む(グループごとに実施)
【第12回】
<リフレクティブな教師の学び>学びのPDCA報告会①
①グループごとに取り組んだ、学びのPDCA実践の報告会を行う。
②全体協議(リフレクション手法をどのように学びに生かすか)
【第13回】
<リフレクティブな教師の学び>学びのPDCA報告会②
①グループごとに取り組んだ、学びのPDCA実践の報告会を行う。
②全体協議(学びのサイクルをつくることの意義)。
【第14回】
<まとめ>
①自己の課題意識・課題研究についてリフレクションする。
②グループ協議(実習の振り返り)
【第15回】
<まとめ>
①教師の成長にとってのリフレクションの意味を考え、レポートにまとめる。